まめつぶ

「ねえ、ユキばあ。ボスってやっぱり強いですね。かっこいいなあ」 「そうかねえ。あいつはいつまでたってもハナタレ小僧だよ」 「へへ。やっぱりユキばあとボスは仲良しですね」 「気持ち…

山に暮らす妖の、日常のひととき。 変わらないように見える日々も、きっと間違いではないのだろう。 だって、こんなにもいとしいのだから。

ここは、僕がTwitterで呟いた、小さなお話の欠片を置く場所です。 呟いたものをそのまま放り込んだり、あるいは少し足したり引いたり動かしたりしています。 もしかすると、ここから…

吾輩は猫である。名前はもうない。

その猫は、人の言葉を話すことができました。 茶トラの彼と、かりかりと、缶詰と、私の話。

だんだんと彼の目にも、耳にも、捉えられなくなる私。 ソファに座って、あなたと向かい合う。

彼女は白く華奢な手でキツネを作り、こんこんと揺らす。それは僕を呼ぶ彼女の優しい声だった。

地下室に捕えた人間の食事の世話をすることになったのは、人間のことなど何も知らない犬の獣人だった。やがてやってきた別れの後に残ったものは。

ある村の、都の方とは反対のはずれに、小さい森があった。その小さな森の奥に、これまた小さな小さな社があった。その社に住みつくものと、小さなものたちの話。

愛しさも、寂しさも、優しさも、微笑みも、私の全てをその人からもらったのだ。