カレーの話をすると
カレーを食べたくなる。
と、周囲の人は言う。
たまたまカレーというトピックが話題に上がり、
それについて語り合うと
だいたい皆「カレー食べたくなった」とか
「カレーの口になる」と言う。
そして翌日にはカレーを実際に食べるのだ。
しかし私は食べたくなるというよりも
「カレーを作りたくなる」方だ。
そんなに食べたいとも思わない。
でも、無性に野菜を刻んで炒めて
肉を焼き焦がしてからスープをとり、
トマトやヨーグルトも加えて
生のローリエをいれ
スパイスを投入し
アクを取りながら煮込み
ルーを入れてからまだ引き続き煮込みたくなる。
そして思うのだ。
「もっと丁寧に、時間をかけて、カレーを作りたい」
と。
私は職業選択を間違えたかもしれない。
私は、カレー屋になるべきだったのではないだろうか。
カレーが話題に上る時、毎回そう思っている。