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「山本五十子の決断 燦(さん)」発売決定

各位

ご無沙汰しておりました。如月です。
「山本五十子の決断」二巻発売から十カ月。ウェブ版完結から二年以上。大変長らくお待たせいたしました。
ミッドウェー編のその先へ。
「山本五十子の決断」三巻目の発売が決定いたしました。

タイトルは「山本五十子の決断 燦(さん)」

このたび編集部のOKを頂きましたので、登場人物シルエットと合わせて公開させて頂きます。
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出版は、「MC☆あくしず」や「萌えよ!戦車学校」などで有名な萌え&ミリタリーの本家本元・MC☆あくしずBOOKS様から、イラストレーターには、へるにゃー様をお迎えし、装い新たに来年1月~2月頃発売予定です。

9月発売のMC☆あくしず50号に、へるにゃー様が描いた海軍大臣兼軍令部総長・嶋野のイラストが掲載されました。
http://img1.mitemin.net/e6/by/imzv6a4ify5jaj346kjk5gd1hxei_kuv_1p0_20c_13chy.png


また、今月発売のMC☆あくしず51号に「山本五十子の決断 燦(さん)」のタイトル・作品概要と刊行予定、へるにゃー様の挿絵2枚が掲載されております。
迫真の爆装零戦、五十子、井上成実、洋平、そして赤レンガで元気に采配をふるう嶋野の姿も。

twitterでは当初、年内発売予定と申し上げていたのですが、遅くなりましたことをお詫び申し上げます。また、ウェブ版から応援して下さっている読者の皆様には、ミッドウェー編以降も書くとお約束しながら長い間お待たせしてしまい、本当に申し訳ございません。
出版がファンタジア文庫からMC☆あくしずBOOKS様に変わって本が文庫サイズから四六判になりますので、お値段も上がります。

ですが、お時間を頂いた分、納得のいく物語ができました。お値段は上がりますが、決して損はさせません。

私は高校時代、学校の近くにイカロス出版が経営する「のりもの倶楽部」というお店があって友達とよく通ったり、兵器の擬人化や歴史上の人物(ポル・ポトとか!)の女性化などでMC☆あくしずに親しんでいたので、移籍を考える時に真っ先にMC☆あくしずが頭に浮かんだのですが、流石ミリタリーの殿堂MC☆あくしずだけあって、編集者様は戦史全般から艦艇、航空機、人物、軍服まで極めて造詣が深く、正に師匠といえる方に恵まれ、素晴らしいご指導を受けることができました。
イラストレーターのへるにゃー様は、可愛く美しく丁寧で誠実な仕事をなさる方だと以前から私が注目してきた方です。
このお二人のおかげで創作意欲百倍。
お待たせしましたが、その分内容・イラストともに編集者様、へるにゃー様のチーム一丸となって磨きをかけ、これまでにない素晴らしい出来栄えになるという強い確信をもっております。

イラストはへるにゃー様の頑張りで主要登場人物全員にキャラデザ。挿絵はなんと豪華10枚。挿絵も表紙も兵器そして背景が丁寧に描かれ、密度がとても濃い。

小説はネタバレになるので詳細は言えませんが、戦艦同士の砲撃戦、航空戦、魚雷戦等の艦隊決戦、さらに五十子のライバルとなる新たなヒロイン登場と、贅沢な内容になっており、既刊をTVアニメに例えるなら今度の本は劇場版に匹敵します。

買って損はさせないどころか、極めてお得です。
1巻2巻またはウェブ版を読んで下さった方には必ず読んで頂きたいですし、「山本五十子の決断」を読んだことが無いという方でも楽しめる内容になっております。
どうかご期待下さい!

ウェブ版をミッドウェー編で完結させたのは、ちょうどあの時期にカクヨムコンで受賞、ファンタジア文庫からの書籍化が決まって改稿作業に入ったからというのもありますが、戦争はまだ終わっていなくても洋平と五十子の物語はあそこで一つの区切りがついたから、私が物語を通じて訴えたかったことを書ききったと思ったからです。そういう意味では、ファンタジア文庫の1巻2巻であの物語は完結しています。ですが、応援し支えて下さる読者の皆様から続編を期待して頂き、また私自身も、このタイトルでまた戦いたいという気持ちが強く、そしてようやく、続編を出すという約束を果たすことができました。

途中まで出ている作品を自費出版や共同出版ではなく商業出版で他社から出すというのは、普通は受けてくれるところは無いだろうと思われ、第一志望のMC☆あくしず様で8月に企画が通った時は嬉しくて涙が出ましたが、同時にさあ、これからが大変だぞと緊張しました。
私はもともと大変な遅筆で、ファンタジア文庫版の1巻2巻のベースになっているウェブ版は2014年3月頃から2016年6月の第一回カクヨムコンテスト受賞までおよそ2年以上かけてゆっくりゆっくり書いたものです。それを今回はMC☆あくしず様の内定を頂いてから総力戦で執筆に没頭し、原稿がエピローグまで終わって、かつボリュームが本にできる量におさまったことを確認できた時は燃え尽きた感がありました。励まし支えて下さった方々には、本当に感謝です。

最後に私事ですが、今日で三十三歳になりました。
年長者にマウント取られたくないもっと歳をとりたい!という欲と、まだ心は未熟なのに年々劣化していく身体への焦り(早く疲れ長く歩けなくなり病気がちになり代謝が落ち食べられる量が減り髪が薄くなり若い頃よりお金があっても長旅や連続外食ができなくなり……)と。人生100年時代なんて言いますが、今の身体で今の時間が使える時というのは本当に一瞬一瞬しかないのだと感じます。
悔いのないよう生きねば。
私は「山本五十子の決断」でおかげさまでデビューできましたが、元は高校時代、淡く切ない青春物の作品が好きで(橋本紡先生の「リバーズ・エンド」とか)、そういうラノベが書きたいと思ったのが作家を目指したきっかけなので、もっと精進して表現を磨きたいと思います。
高校時代は今思えば馬鹿みたいなことで必死に悩んでいました。学校は数年で卒業できる通過点に過ぎないのに、そこが世界の全てで、そこでの人間関係が何よりも大切で。だからラノベの主人公の、例えば「君を心配する僕の気持ち、これは偽善なんじゃないか」とか、そうやって悩む心に凄く共感したんですね。
橋本紡先生の作品で私が最初に読んだのはSF軍事の「バトルシップガール」なんですよね。「リバーズ・エンド」もそっち系でしたし、今は「君の名は。」で一般人にも知られた新海誠先生も最初の「ほしのこえ」や「雲のむこう、約束の場所」はSF軍事が入っていました。私もそういう入り口から、【君と僕の物語】に突き詰めていきたいです。
今、海と潜水艦と恋の物語を構想しています。資料を集め、自分の得意な歴史軍事で入り口を固めつつ、男女にスポットを当てて頑張りたいと思っています。

長くなりましたが、精進したいと思います。
ご無沙汰して大変申し訳ありませんでした。

今後とも、何卒よろしくお願いいたします。

如月真弘

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