小川茂三郎

@m_ogawa
2016年5月30日に登録

SF
エッセイ・ノンフィクション

2018年3月10日
弥生時代後期の硯
こんな記事が新聞にありました。硯の破片弥生時代後期、福岡で出土　外交上の文書記述（毎日新聞2016年3月1日） https://mainichi.jp/articles/20160302/k00/00m/040/031000c 糸島市の教育委員会が、三雲・井原遺跡から硯の破片が見つかったと発表した。硯は書道でおなじみの「あれ」だ。糸島市は『魏志倭人伝』にみえる「伊都国」の所在地ではないかと言われており、中国の外交使節も滞在した場所だ。こうした場所ゆえに、硯は威信財としてではなく、実用されたものであると判断されたらしい。実際、誰が何を書いていたかはわからないし、初めのころは文章をかける人間は渡来系の人に限られていただろう。けれども、弥生時代の終わりに、文字文化が流入してきた確たる証拠になるのだろう。今後の研究や、さらなる発掘に期待したい。普段当たり前に使っている文字や、音読み・訓読みだとか慣用句だとか熟語だとかの文字文化に、我が国（の人々）はいつから親しんだのだろうか？　文字と言う便利で、国家を構築していくのに重要な要素をどのように取り入れていったのだろうか？個人的には拙作『A.D.248 ウェザーリポート』で書いたように、弥生時代の終わりの支配者層は、現代の私たちが漢文の授業で習うような『論語』や『史記』にすでに触れ、支配者としてのリテラシーを涵養しうる立場にあったように思う。少なくとも、そうした可能性はある。弥生時代の終わりの人が、21世紀の私たちと同じ書物（あるいは古い故により原典に近い文章）を読みうるという、可能性。そういうのにドキドキして、可能性を最大限に活かして『A.D.248 ウェザーリポート』を書いてみた。
2018年2月26日
お礼
すっかりご無沙汰しておりました。その間、レビューを3件いただきました。レビューの投稿があるといつも、ドキドキ緊張しながら、かつ、ありがたいありがたいと心を震わせながら読んでいます。春日丸比古さま、吉岡梅さま、moriyama-tomohitoさま、ありがとうございました！！また、拙作をじっくり読んでくださっている月影夏樹さま、これまたありがとうございます。応援のハートマークがついていると嬉しく思います。長いのでじっくり読んでいただければと思います！なかなか私生活が大変なことになって何もできないでおりますが、自分なりにじっくりやっていこうと思います。
2018年1月6日
久しぶりに帰ってきた＆書いた
職場で欠員があり、自分の仕事すらもままならず。なかなか何も出来ませんでした。はああああああああ！　久しぶりです。時にコンテストもやっているので、折角なので書いてみました。エッジを利かせたテーマ・論点になるように気を付けました。よろしければ読んでください。だいたい書き終わったので、これか1月末まで、皆さまのお話を探索＆拝読していこうと思います。ですが仕事が疲れすぎたので今日はぐーぐー寝る！　今日だけは寝かせてくれ！　はああああああああああああ！
2017年3月19日
レビューお礼＆近況
魔法少女無限画素へのレビュー、ありがとうございました。嬉しいです……！　年表を作りたくなるSF、と紹介いただきなんだか心が満たされる、そんな気持ちです。物事の歴史や因果関係みたいなのを妄想するのが好きなので、そんな辺り汲んでいただいて感謝です。最近は年度末すぎて、忙しすぎて鬱屈となっています。期限が有る作業の中で人に迷惑をかけてしまったり、あるいは逆を蒙ったり。いろんな理不尽があり世の中動いていくんだなーと感じています。仕事で発揮・発散できない部分は、いずれまたここで。
2017年2月23日
旅の小川にレビューありがとうございました…！
ありがとうございます！旅していると、何気ないものでも何気ない出会いでも、何か特別な啓示のように感じる。ちょっとかっこつけた表現になっていしまいましたが、そんなところを汲んでいただいたレビューで、たいへんありがたく思います。続きも頑張って（そして楽しく）書いていきます。ありがとうございました！
2017年2月11日
レビューありがとうございます……！！！
『魔法少女無限画素』にレビューをいただきました。とっても嬉しいです。ありがとうございます！去年の8月くらいに仕事がつら過ぎて、「これは小説書いて妄想の別天地に行くしかねえ……！」などと考えて書いた代物で、視点の操作がガバガバなんですが、あんな風に可愛らしく素敵にレビューいただけるなんて……恐縮かつ感謝至極です。この嬉しい体験を糧に、今後も愉しく、書いたり読んだりに邁進したいなー、と思いました。ありがとうございます！
2017年2月5日
旅の小川を始めた
標題の通りだー。このまえ出張中のビジネスホテルでふと思った。あまり積極的に旅してきたわけじゃない。けれど、それなりに人生を歩む中でそれなりに色んなところに行っている。せっかくなので記録して振り返ってみようと思った。それに、カクヨムの仕組み上、連載をしていたほうが多くの人に読んでもらえそうだ。新たな小説もじわり、と書いている。短いのは書くのが難しい。どうしても長編になってしまう。粗々仕組みを考える。上手くまとまって、構造上の着地点が明確に見えたらアップしはじめようと思う。ダメだったら燃やすが。多分、邪馬台国の女王台与が、脳のフォーマットを書き換えられる話になると思う。しばらくは旅の小川を頑張って書いてみよう思う。お楽しみに！
2017年1月30日
逆に、ルノアール兄弟の書誌について
前のノートでは諸星大二郎の書誌が錯綜していて、そもそもそれが諸星大二郎っぽいなーということを書いた。今日は私が超好きな「ルノアール兄弟」という漫画家のコンビの話。ギャグ漫画家で、下劣な下ネタを、変な動きをするキャラたちが演出するという展開を得意とする。異色の謎漫画家チームだ。お世辞にも超売れているってわけではないのだけれど、2000年代から2010年代にかけて様々な雑誌でキャリアを積んでいる。なんだか目が離せない漫画家なのだ。名前も謎だし！ルノアール兄弟の漫画は、割とすぐ打ち切られるか短期集中連載で終わる場合が多い。だから諸星大二郎と異なる理由で、非常に漫画を集めにくい。一番手に入りやすいであろう『セクシーDANSU☆GAI ユビキタス大和』（ユビキタス大和というキャラが只管（ひたすら）尻を強調する漫画）は、古本屋に行ってもなぜか4巻だけ手に入らない。『ルノアール兄弟が愛した大童貞』という作品は1巻最終話を見る限り最終回でもなんでもないのに、2巻が発行された形跡がない。一方、『おれは魔物とくらしてるルノアール兄弟作品集』という短編収録集が出ている。私が一番好きな『ムーメン　警視庁非科学捜査班事件ファイル』（室町みらんというキャラが只管（ひたすら）かわいい）は週刊少年チャンピオンで集中連載だったから、単行本化される可能性は極めて低い。わかりにくい話である。ルノアール兄弟は複数の出版社で活動しており、まんだらけにいってもどこに売ってるかわからねえ。そして大抵1巻しか出てないから、探しにくいことこの上ない。どーなんてんだッ。それと俺はネットには頼らねーぞ。古本屋に行って、本に物理的に出会うのが好きなのだ（どうしても見つからなかったらアマゾンに頼むけどさ）。ルノアール兄弟こそ全集を出すべきなのだ。下ネタばっかりであんまり読む人いないかもしれんけど。とにかくルノアール兄弟こそ全集を出すべきなのだ。
2017年1月29日
諸星大二郎作品の書誌について
諸星大二郎の漫画が好きで収集しているのだが、なにがなんだか解らねえ。ど～～なってんだ。同じ作品が複数の出版社から出ていて、まんだらけに行っても何を買えばいいのかさっぱり解らんのである。まず『西遊妖猿伝』。『西遊記』に材を採った諸星の主要作品だ。今も連載中で、大唐編前半、後半、西域編と来ている。私が持っている潮出版のは、大唐編前半と後半を「大唐編」「河西回廊編」と銘打っていて、西域編は含まない。講談社版が大唐編前半と後半を含めて「大唐編」とし、「西域編」の分も逐次刊行している。だから私は「西域編」は講談社のを買っている。作品の区分すら刊行物によって異なるのだ。ややこしい話である。諸星大二郎の書誌はだいたいこんな感じなのが多いのだ。『海神記』3巻は未完なのに、別の出版社により上下巻でまとめられている。『マッドメン』などは5回単行本になっていて、「完全版」と「最終版」（なんだ最終版って？）がある。『妖怪ハンター』シリーズは集英社の刊行物のなかに一つだけ講談社のがあるし『諸怪志異』も2バージョンある。まんだらけにいって、諸星大二郎の棚を見て呆然となる。どれを買い始めればベストなのか解らないのだ。掲載誌が休刊になったりとかいろいろあるからなんだろう。ただ言えることは、これだけたくさんの刊行物を出せるだけ、諸星大二郎の作品世界は深遠であるということだ。要するに多作で面白いからこういうことが起こる。そして刊行物か輻輳しすぎるわけのわからない状況は、むしろ諸星大二郎の作品世界そのものの雰囲気に近しいものがある。現代はなんでもスマートになっているけれど、色んなバージョンの刊行物で溢れる諸星作品（の物理的存在性）は、そういうスマートさに猛然と反撃を加えているのだ。