• 創作論・評論
  • 歴史・時代・伝奇

暗い・昏い・冥い・闇い・瞑いの違い

みんな「くらい」なんですけど

暗い→物が良く見えないような暗さ
昏い→宵のような暗さ。または「愚か」。何かに酔っている。むしろ時代がまぶしい時に影が差し込むときに使いやすい。
冥い→あの世のような暗さ。ファンタジー世界で使える。奥深さのような暗いという意味にもなる。心の奥底を探る場合もこの言葉になる。冥界の暗さも。絶望的な暗さ。
闇い→全く光が見えない。暗いの場合は月の光ぐらいは見えるが、この場合は真っ暗
瞑い→真実は闇の中という意味。目を瞑るの「瞑」なので。めまいがする。社会的な意味で暗い。真実から目をそらす時もこれ。
幽い→死語だが神仏が来るような暗さ。幽霊とは限らない。むしろ幽玄さを現す。本来は道教思想だが我が国に入ると「もののあわれ」という意味に転じた。国学者本居宣長が言った事だが「いとをかし」(キュート)とは全く違うとのこと。哀れという意味でもない。素人が手を出してはいけない言葉。無常とも違う模様。中国的な墨画光景から「はかなく美しい」という意味になったという。

暗黒竜の渇望は「冥い」なのだ。
皆様の創作のお役に立てれば幸いです。「ダーク」と言ってもこれだけ意味が違う。英語だと全部「ダーク」になる。

暗黒竜の渇望
https://kakuyomu.jp/works/16817330647877241956/episodes/16817330647877367040

ということでご覧ください。さらに表現が良くなりました(暗い→冥いに校正)
なお「冥い」はIMEだと誤字候補にする。赤い波線が出るはずだ。でも日本語的には正しいから安心してほしい。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する