で、『若者のライトノベル離れ』ってこうやってデータをバージョンアップさせます。では2022年と何が違うのでしょう。
https://kakuyomu.jp/works/16817330659071865553/episodes/168173306590808016691:中3で最も読まれたのは児童書。しかも『小説版名探偵コナン』や『かいけつゾロリ』です。高校受験に向けて必死に勉強している子の愛読書はもうラノベじゃない。小学館のジュニア本が読まれているってことだね。
2:中学生の不読率が史上最低レベル
3:ライトノベル実売数では無双状態の薬屋は高校生ではトップ20位にもランクインしない。おそらく大学生もそうなのでは。ということは本来中学生向きに書かれた薬屋が読まれているのは20代後半から30代!?
4:逆に高校女子に人気なのは「膵臓」
5:久しぶりに中2でラノベがランクインした『ショットガン・ナウル』(グッバイ宣言シリーズ)などは珍しく小中学生向きのライトノベルだが公募作品ではなくボカロ原作である。
みなさん、これが現実です。
ここからはフォロワー様限定の特典です。では高校3年・男子
つまり投票権を持っている高校生の愛読書が気になりませんか?
1位 変な家
2位 ソード・アート・オンライン
2位 変な絵
4位 君の膵臓を食べたい
4位 古典部シリーズ
4位 かがみの孤城
4位 君が明日、この世から消える前に
4位 小説版すずめの戸締り
4位 小説版スパイ・ファミリー
4位 マスカレード
4位 火花
4位 時々ぼそっとロシア語でデレる隣のアーリャさん
4位 探偵はもう死んでいる
4位 夢をかなえる象
4位 余命10年
次点16位以降省略
これだけ同率4位があるって事は逆にさすがに高校3年ともなると大学受験で大変……なわけねえだろ。いまや指定校で年内入学決定の時代だよ。いまや大学受験の一般受験率は30%程度です。ガチ受験生ってもはや国公立志望でもない限り一般受験はしないんですよ。それどころか大学受験の大半は指定校・AO推薦入学で決まるから高校3年の冬ってザ・青春時代なんです。そんな時間の余ってる高校生のこの不読率のひどさ。小中学生は本を読んでいるのになんで高校1年でぐっと読書率が下がるのか。そして新社会人1年(22歳)で何でさらに読書率が下がるのか。そして今の我が国の高校生の最大の問題点は「小説しか読まない」って事なんです。
普通は高校生ともなると岩波新書などの新書だって読むし(特に大学受験対策のために)社会問題になった本だって読むしドキュメンタリーだって読むんだよ。これを「偏書」と言います。そりゃ小中学生ならそうでしょう。でもこれ高校3年・男子だぜ?偏差値のトップから最底辺までアホになってる証拠です。
明らかに中学生・高校生は精神年齢の低下がみられます。これ90年代だと中3レベルの本です。厳しい事言うと。中3レベルの本をようやく高校3年になって令和の子は到達している。要は社会問題に誰も興味持たないという超・ディストピアって意味です。もう高校3年ともなると昔はもう大人と同じものを読んでいたんです。また「キッチン」とか「ノルウエイの森」と言った大衆文学も読むんです。平成元年当時の高校生ってそういう姿だったんです。しかも1989年当時の4大進学率って20%切ってるんですよ。圧倒的に当時の主要進路先は就職か専門か短大です。当時は専門士制度はなく専門学校に行く人は高卒扱いになるので実に当時の高卒率は60%超です。なのに4年制大学進学率57%時代の2023年の方がアホになっているのです。なんなら1970年代の高校生ともなると『共産党宣言』とかまで入っています。学園紛争って実は高校にもあったのです。それはさすがに当時の高校生は行きすぎだと僕は思うけど社会にまるで無関心ってのも病理だなと。もう一回言うけど「高校3年・男子」だからね、これ。
つまり「ソーシャル(社会性)」という部分が日本で破綻しちゃったんです。東日本大震災・リーマンショック・熊本地震・コロナと来てる危機的時代にですよ? もう大人の入り口の年齢を見ると明らかに「幼稚化」しています。