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『夜半の寝覚めはだれそれと』
 無事完結致しました。まあ、無事もなにも最終話まで書いてから投稿したんですけども。

 エンドミュージックは、ASIAN KUN-FU GENERATIONで、『転がる岩、君に朝がくる』です。冬の歌なんですけど(笑)

 とにかく主人公の佳祐くん目線で話を進行させたので、語り切れない裏事情がもりもりあるんですが、折角考えた話なのでこの場で吐き出そうと思ってます。勿論ネタバレ注意です。


〇佳祐くんについて
 彼は純然たる巻き込まれ型の主人公です。
 彼はこのお話の中で何一つ自分で何かを為し遂げてはいません。
 拙作『夜の王は静かに暮らしたい』のヨルくんのように確固たる信念もなく、ヒカリのように大きな夢もなく、アヤのように誇れる生き様もなく、ジンゴのような手練手管も権謀術数もありません。
 それでも、この物語は彼が主役の物語なのです。
『それでも生きていく』
 それが、このお話のテーマでした。


〇不二子について
 私が自分で生み出したキャラの中で1、2を争うお気に入りです。書いててこんなに楽しい子は初めてでした。
 正直なところ、彼女の存在がなくてもこのお話は回りました。 
 最初から貞子をナビゲート役にしても破綻なく話を進められたと思いますし、逆に設定上不二子を重要な役にすることも出来ました(例:お母さんの魂から作られた存在にする)。でもやりませんでした。
 彼女の役割は、徹頭徹尾『真面目な場を茶化す』ことにさせたかったのです。これが物語の完成度に対しどう貢献し、あるいは逆にマイナスしているのかは、私には分かりません。それでも、私は彼女のことを後悔しません。


〇貞子について
 これは完全に裏設定なんですけど、貞子は、もともと時彦叔父さんと心中するつもりでした。
 彼ほどの大きさに膨れ上がった力を、いち死神(的ななにか)にどうこうすることは、本来ならば不可能だからです。
 作中で微妙に触れた個所ですが、今の死神(的ななにか)の主流は、素手でのお仕事です。不二子のようにナイフを使って仕事をするのは非常に稀で、それは何故かといえば、素手の方が微細なコントロールが可能で、ナイフを使うのは出力を出したい時に他ならないから。そして、現代社会でナイフの出力が必要になるほど強大な幽霊はまず生まれません。
 なので、貞子は時彦の魂を浄化するのに、自分の魂の力を使い果たす気で計画を立てていたのです。
 そこに現れたのが不二子でした。
 彼女たちのなかでは異端のナイフ愛好家。 
 不二子が佳祐の住んでいる地域の担当になったとき、貞子は気づいたのです。
「あれ、これひょっとして、私死ななくてもよくね?」と。

 というわけで、不二子は地味に貞子の命の恩人なのでした。
 ちなみに、不二子の成績が振るわなかったのは時彦がその地域の魂をかき集めていたからに他ならず、貞子はそれに協力していたわけですので、冷静にその因果関係を考えた不二子は激昂し、彼女の感謝の気持ちは塵と消えました。


〇時彦について
 彼はもともと、全然別のお話(中二感バリバリの現代バトルファンタジー)に出てくるキャラクタでした。ちなみにそのお話の中では味方です。
 そのお話を今後カクヨムで書くかどうかは分かりませんが、今回の悪役をどうするか考えたときに、彼のキャラ設定が活かせそうだということに気付き、流用しました。ついでに名前も流用しました。
 

 以上、裏話でした。
 
 今後の予定としては現在連載中の二つのお話を完結させること。その前に『海の太陽がきらりver.2』を書こうかとも思ったんですけど、出来たプロットがバリッバリのホラーで、「流石に空気悪くしちゃうかな。やめとこうかな」と冷静になり、現在凍結中です。期間が延びたようですので、他の方の動向を伺いながらどうするか悩もうと思います。

4件のコメント

  • 以上、裏話でした。まで、飛ばしました。
    いいじゃないですか、きらりのホラー。是非是非!
    そう言えば、カクヨムパーティのまとめは私でもいいんですよね?
    lager様、参加しないですけど。
  • いけますかねぇ、ホラー。でも奈月さんは読んでくれなさそう(笑)

    カクパは……いや私に聞かれても(笑)
    ああいうのって最初に言ったもの勝ちなところがあるので、とにかく冒頭で「今回は自分がやります」と主張しておけば後の人も手を挙げにくいですよ(悪い顔)
  • 『夜半の寝覚めはだれそれと』の裏設定、やっと読めた(笑
    そう言われると、不二子はいなくても話は回るかも。
    完成度で言ったら、確かに不要キャラを出すのはどうかとも思いますが……いいキャラだと思いますよ。
    この世界が華やかになる。(本人はまるで華やかじゃあないけど)
    もっといい加減で、もっと爆発しそうで、もっと掴みどころがなくてもよかったかなぁなんて思いますけど。
    ホラーではないですよね(笑
    面白かったよ。
  • どうもどうも。

    私の場合、はっちゃけるにしてもこのくらいが限度なんですよね。
    あんまり現実的な人間の人格から解離しすぎると、書いてて気持ち悪くなっちゃって……。

    毎度拙作をお読み頂きありがとうございます。
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