『大失敗《ファンブル》ばかりなので冒険者は諦めてダンジョンマスター契約したけど契約書は読んでません』のカーテンコール二話目『アダンは冒険者タグを手に入れた』を更新しました。
自分は言いたいことは作品で語りたいと思っている方ではあるんですが、なんかこう、いろいろもっと良く書きたかったなあって気持ちが強くて近況ノートで語ってます。
毎日更新はうっとうしいですかね……?
邪魔だったらごめんなさい。しばしお付き合いいただけると嬉しいです。
さて、権限を持ってないはずのアダンがグリモワールを操作できる理由(つまりはMP認証できる理由)については本編でネタバラシをしましたが、じゃあそれに必要なMP操作ができるのはなんでかについては書きませんでした。
ただでさえ四章はアダンの話みたいになってるのに、これ以上書いたらアダンが主人公になってしまうと思って、アダンについてはエメとの関係の中でわかる程度の話しか本編には入れませんでした。
なので、今日の更新はその辺りをちょっとだけ補足するような話になっています。
それと、アダンはアダンで百五十年前のこととかアーさんの記憶とかと折り合いつけられなくてうだうだしてるし、エメに(エメのMPに)めっちゃ依存してるんだぞこいつは、みたいなことも書いておきたかった。
それがアダンにとってどれだけ「ありえない」状況なのかも表現できていると良いなと思います。
それ以外だと、この世界やダンジョンを構成するMPについての補足だったり、アーさん(モンスター)から見た時のエメの特殊さみたいなものについても詰め込みました。
アダンはエメ以上に設定が盛りだくさんなのです。過剰なのではというくらいに。まさしくチートキャラです。
正直やりすぎたなあと思う気持ちもなきにしもあらずですが、ただその分(と言っていいかどうか)、目付きは悪いし性格には難があるし、柄が悪いし人を信用しないし、あんまりロクなもんじゃない人です。
なんというか、このお話が持っている歪みを全部背負った人なのかもしれません。
人の悪意で展開する話にするのはやめようと思って書いてましたけど、そのせいで生じた歪みが全部アダンの過去に吸い込まれたような気がします。
(もう一人、エルヴェはその歪みのせいで拗れて繊細になってしまった気がしているのですが、彼についてはまた今度)
あとはアーさんについて。本編でも本人が言っていましたが、あれもアダンです。ただし、アーさんはいくつかのバグが複雑に絡んだ結果の偶然の産物です。
今のアダンの思考と記憶にロックをかけることができれば、もしかしたらまたアーさんのような言動をするかもしれませんが、そもそも、ロックをかける方法はないので(もしかしたらグリモワールを作った誰かならできるのかもしれませんが)、きっとアーさんという存在には会えません。
でも、アーさんはやっぱりアダンなので、エメは時々アダンを見ながら「今のアーさんぽかったな」とか考えて一人でにやにやすることでしょう。
とはいえ、仮に今のアダンがアーさんになっても、見た目は目付きが悪いし猫背のアダンのままなので、可愛いかどうかはわかりません。
アダンのダンジョン探索の様子は本編でも書いてあげたら良かったなとか思いました。