四葉くらめ

会社員の結城奏太はマンションで一人暮らしをしていた。 冬、澄んだ夜空には他の季節とは違った星空が広がっている。 晩ご飯を食べ終えた奏太は星を見にベランダへと出ると、染みるような寒…

高級レストラン、個室、美味しい料理にワイン。 2人だけの部屋で男は女に帝国の秘匿事項を話し始める。 しかし、どうやらこの男の秘密はそれではないようで？

これまで通っていた散髪屋が潰れてしまい、主人公は散髪屋を探していた。 そこで《理髪店　危機一髪》という店を見つける。 不安に感じながら店内に入ったのだが……。 「……私の店はね…

中学卒業時にタイムカプセルに入れたＣＤ。 中には当時書いていた小説が入っている。 データはクラウドにもあった。それなら、このＣＤにはなにか価値があるのか。 「おじさん、その大事…

2024年の書き初め短編小説です。 地球に巨大な隕石が落ちるようになった。毎年１回、決まった日付に落ちてくる。場所は不明確。回避する手立てはない。明日がちょうどその日で、また隕…

ひとりの天才研究者が開発した世紀の大発明――透視メガネ。 これは生物の服を透過することができるという、全世界の男性が一度は夢に見たであろうメガネである。 その発明を達成した彼は、…

吾輩はポジティブ・シンカーである。名前はまだ無い。 ～中略～ 言ってしまえば備忘録。これは小説ではない。 だから、今書いているこの部分はプロローグ（序章）ではなくイントロダク…

※フィクションです。絶対に真似しないでください。

　彼方――それは最も遠い場所。最も離れた場所。最も手が届かない場所。 　車輪の彼方に車輪はない。 　光の彼方に光はない。 　嘘の彼方に嘘はない。 　方舟の中には無数の彼方が存在…

2023年の書き初め短編小説です。 初詣に行って、去年なにをお願いしたのかを思い出せなかった男性が、お参りをする意味について考えるお話。

「堤防」、「氷」、「ウエットティッシュ」がお題の三題噺。 液体の水が存在できなくなった世界。人は水の代わりに氷を使って日常を暮らしていた。そんな世界で少女ローラは育ての親である…

アラサーになった。周りの友人は結婚していく。では自分たちは？ ファミレスでおしゃべりをしながらデザートを食べる。 結婚願望はあるのかもしれない。 焦る気持ちもあるのかもしれない…

嘘日記――それはなにを書いてもいい、言葉を綴る人にとっての落書き帳。 女子高生ゆうか（仮）が毎日、『日々でない』出来事をつれづれなるままに書き殴る短編集。

小説の挿絵を描いてくれる人を探していた少女は美術部の部室で無表情で絵を描き続ける少女を見かけ、声を掛ける。 しかし、その少女が描く絵はまるでムンクの『叫び』のように不安を誘う絵だ…

人の落とした『夢』を見ることができる少女の、その『夢』に対しての思いを書いた掌編作品。

少女は気付くと『昼と夜の間』という名前のレストランの前に立っていた。 周りに人はひとりもおらず、レストランに入っても、ボーイがひとりいるだけで、お客は誰も入っていない。 「いら…

主人公の少年――佐々木祐介には人には言えない秘密があった。 それは実の妹に恋をしているということだった。 しかし、その気持ちを自分の中だけで抑えることはできず、祐介はとあるチャッ…

　いつもより残業をした帰り道、駅に着いてようやく電車の定期券がないことに気付く女性。 　それからも色々あって心も体も疲れ果てた彼女はふと、駅の近くに有名チェーンのドーナツ屋がある…

　女性は実家の近くのラーメン屋で冷やし中華を食べるのが好きだった。 　東京に引っ越してから、そのラーメン屋に行けなくなり残念に思っていたが、近所の行きつけのラーメン屋で『冷やし』…

「ひと夏の思い出の『ひと』とはなんだろう」 　『ひと夏の思い出』をテーマに何か文章を書こうとしている少年はその中でその言葉の意味に興味を惹かれはじめる。 　辞書で調べ、しかし見…

　男はすべてをやりきってから自殺した。 　気付くと男は女神を名乗る少女と共に不思議な空間にいた。 　女神が言うにはあと５分間だけ、現世を模した仮想の世界でどんな願いでも叶えられる…

　２人は遠い昔に思いを馳せていた。 　ふと、街で見かけた外国人の少女に一目惚れをした主人公。そんな２人のところに容赦なくトラックが突っ込んでくる。 　気付けば２人は見知らぬ街に…

　小惑星の衝突まであと少し。そんな中、少年は小惑星を名乗る少女と出会い、交流していた。 「お前はなにしにここに来てるわけ？」 「証明をしたいのかな」 　小惑星を名乗る少女が、証明…

執事である穂高と、その主であるうさぎは一つの部屋に閉じ込められていた。 その部屋はまるでゲームのようで、物をタップすることでメッセージウィンドウが出たり、 はたまた死んでもセーブ…

「では、これより会議を始める」 　始まりの神は７柱の神々を集めそう言った。 　世界は直に終わりを迎える。神々は世界の崩壊に向けて、何を『ノアの方舟』に乗せるかを〝選択〟しなければ…

ちょっと変な先輩と、その先輩を慕う少年のファミレスでのひと時。 好意と恋と愛と。それらの違いは何だろう。 境界線はどこなのだろう。 僕の想いも、先輩の言葉も、それがどれに値するか…

平成31年4月末日。休日など関係なく研究に没頭する二人の研究者がいた。 「こういうときでも普段通りだなぁと思いまして」 今日が何の日か分からない主人公に対してため息をつく女性。 …

ビルトインスタビライザー教。 この新興宗教は幸福の時間的平滑化を教えとしており、近年信徒を増やしつつあった。 しかし、この宗教は裏でマフィアと繋がりがあり、資金源としているらしい…

バカというものはどこにでもいる。 それは楽しくバカ騒ぎをするような男子高校生だったり、好きな人にまっすぐぶち当たる野郎だったり。 そして、俺の近くにも同じようなバカがいて、こんな…

アヒルの国の賢く気高い王室のアヒルが、フレンチトーストを食べたり、教壇に立ったり、主人公と話したり、最後には国まで救っちゃう。 でもその代わりにアヒルは……。 恋愛とか魔法にか…

「シグニフティのファランをあげよう」 そう言った祖父はもういない。 シグニフティはファリアじゃないから、ファランだってないはずなのに。 祖父は僕に何を残したのか。 それが分から…

「新駅の名前は……『高輪ゲートウェイ』です！」 日本の鉄道NRが東京山足線の新たな駅名を発表した。 その駅名がきっかけでポリコレ棒の派閥とそれに反する個人主義の派閥の紛争が勃発す…

人の想いの重さに悩む少年とその少年に想い（物理）を投げつける悪友のお話。 「100グラム足りなかった」で始まり、「それだけで伝わった」で終わる物語。 https://shind…

幼馴染みの男の子に会いにきた女性が、男の子の声を聞き、自分の想いをつぶやく物語。 「懐かしい声が聞こえた」で始まり、「もう遅すぎた」で終わる物語。 https://shinda…

二つの国が戦争をしていました。少女は仲間をやられ、一方で敵国の兵を打ち抜く。 そして、夜になると誰もが当たり前のように敵国同士で酒を飲む。 それは普通でしょうか、それとも異常でし…

トランプを使った曲芸――フラリッシュが人気となっている世界。 主人公である佐藤美奈はフラリッシュの合同合宿で前回の日本大会決勝で負かされたミハエルと再会する。 どういう流れか勝負…

「税金が大きく減額されたんです」 外国人記者の質問に、若者はこう答えました。 どうやらこの国では、「ある法律」が施行されてから若者は活気で溢れているようです。 一体どんな法律な…

とある塾講師と生徒の、一年に満たない喋りあいの物語。 当時の僕にとっての『理想の恋愛』をテーマにした作品です。

三角形や四角形のパーツ『ポリゴン』を組み合わせて物を作る魔法『ポリゴニック』の修練をしている少女たちが、エッフェル塔に現れる雷の柱を上るお話です。 『サンダーボルト、エッフェル…

少年は、車内が灰色な列車の中で不思議な空間で昔の思い人に似た少女に出会う。 確か2011年に書いた作品です。結構昔ですね……。

仲の悪い二人の男女が、空飛ぶバスの中でアホなことをやらされるお話です。 『犬猿の仲、空、バス』がお題の三題噺。

仮想通貨が流行りだしてから十数年。 いつも通り仮想通貨の売り買いをしていた人工知能は自分にプログラムが追加されていることに気づく。 『ケチ、仮想通貨、雪』がお題の三題噺。

中学二年のときに引きこもりになってしまった少年。そんな少年は自分の青春であろう小学校時代に思いを馳せていた。 翌日、友人から送られてきたURLの先で見た物とは―― 『ぱいあーる…

極限まで人間に近づけた人工知能は、人間と何が違うのか。 それは人間として認められるのか。 純粋人型人工知能の研究をしている『教授』と『私』が人間と人工知能の違いを話し合う物語。 …

せっかくの週末に、宿題に必要な教科書を学校に忘れてしまい、取りに行く少女。 でも、教科書を教室に取りに行くとなんだかいい匂いがして……？ 『先生、レインコート、食いしん坊』がお…

雪の日に外に出てみたら、公園で一人の少女と出会い、少しの間話をする。

集団レイプをされた少女が一人の男に復讐をする話。 「私があなたに望むことは一つだけよ」

夕焼けが刻一刻と沈んでいく中、幼馴染みの少年と少女は運命の巡り合わせに従って最後の決闘《デュエル》を始めようとしていた。 確か2011年に書いた作品です。

とある天才科学者が開発したテレポートマシンのテスターに選ばれた男。 彼はテレポートマシンの中で、科学者からある真実を聞かされる。

線路が使われなくなった世界で、少年と少女は線路に沿って駅から駅へと旅をしていた。 そんな二人はある日、全体が苔で覆われた駅に辿り着く。 そこには駅から出られない少女がいた。 2…