こんにちは、九条です。
近況ノートの更新が『二話更新しました』だけでは申し訳ないので、今回は『イチャラブテイマー』のやや面倒だな、と思う設定について『なんでそんな設定にしたのか』について、触れていきたいと思います。
そんなの読みたくないよ、物語を純粋に楽しみたいよって人は読まないで下さいね。
それでは、同意頂けた方だけどうぞ。
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追放された落ちこぼれテイマー、上位魔神(美少女)とイチャラブしながら勇者に報復します~どんな魔物でも◎◎◎したらテイムできました~
https://kakuyomu.jp/works/1177354054897468814この作品は自分にとって初めてのテンプレ追放モノのハイファンです。
このテンプレ追放モノを初めて書いてみて序盤で悩んだ点が、
①なぜ優秀な勇者パーティーに無能な主人公がいるのか
②なぜ将来を誓っている幼馴染が裏切るのか()
③なぜ主人公やその周囲には特殊な力に気付かなかったのか
④酷く雑に使われていてプライドもズタズタなのに、なぜ主人公はパーティーを自分から抜けなかったのか
の4点。
テンプレありきで作ると、テンプレ部分で生じている矛盾を解消するのに非常に苦労しました。
気にしなくていいじゃん、テンプレだしそういうもんなんだよ、現世で死んだら女神様がチートスキルくれて異世界転生して無双するのと同じだよ、というのが大体の方のスタンスだと思うのですけど、やっぱり僕は、そこの理由付けをしっかりしたかった。というか書いていて自分が気持ち悪くなってしまう。
そこで、こう考えてみました。
①なぜ優秀な勇者パーティーに無能な主人公がいるのか、に関して
■表向きな理由:
テイマーが稀少性の高い職である、という設定にして勇者が興味を持つ。
■裏向きな理由:
主人公と一緒にいる幼馴染をパーティーに入れる事が勇者の本当の目的。
という2つの理由により、無能な主人公がパーティーに入れられ且つ虐げられてもおかしくないかなと思っています。
②なぜ将来を誓っている幼馴染が裏切るのか()に関して
追放モノでは何故か妻や幼馴染や恋人が勇者に寝取られる事が多いのですけど、これは何故なのか。
一般的に考えると、『勇者の女になれる私すごい』という現実の女性にもよくいるあれ。"優秀な雄の隣にいたい"という女性の本能です。
それに加えて見栄や権力欲を入れる為に、勇者はルンベルク王国の王子で王位継承権もあるという設定を加えて「ワンチャン王妃になれるんじゃね?」という野望を女性側に持たせる。
こういう事にすれば、幼馴染で将来約束し合ってても裏切る理由になる……のかなぁ?笑
ただ、それだけではありきたりでつまらないので、僕はこの幼馴染シエルがアレクを裏切った理由についてはもう少し色々付け加えています。
そのあたりが明かされるのはだいぶ先になりますが、実はそれは聖女・剣聖・賢者達が勇者マルスに絆され、彼の情婦になっている事にも繋がっています。
感想欄に『この世界の聖女とシスターとかの聖職者、股緩すぎないか?』とありましたがw『追放モノはそういうのでいいの!』って押し切ってもいいんですけど、『何故勇者周りの女は皆そうなってしまうのか?』についても自分の小説では答えを書いていくつもりです。
僕の小説では現実恋愛のものも含めて、『なぜこのキャラがここでこの行動をしたのか』についていずれもしっかりとした理由があります。追放テンプレハイファンだからと甘んじず、このあたりはスタンスを変えずにしっかり書いていきたいです(そして自分の首を絞める)。
③なぜ主人公やその周囲には特殊な力に気付かなかったのかに関して
これはタイトルの◎◎◎に当てはまる事になるんですけどw
普通そんな事考えないよね? 普通は魔物と◎◎◎しようとかそんな発想にならないから気付かなくて当たり前でしょ、という『気付かない理由』を作ってあげる事で乗り切りました(その代わりギリギリのラインを攻める羽目になって色んな意味で白目を剥く事になる(ㅇ¬ㅇ))
しかし、これで③の理由付けをすると、『ヒロインの魔族(ティリス)がなぜそれを知っていたか』という新たな問題が生じます(ㅇ¬ㅇ)
そのあたりも勿論解決済で、ティリスの数々の言動や『小さな兄』のエピソードで察する事ができるかな、と思います。何故序盤にこのエピソードを突っ込んだかというと、その理由付けの為です。細かいものはまた後々出す予定ですけども。
④酷い扱いを受けてプライドもズタズタなのに、なぜ主人公はパーティーを自分から抜けなかったのかについて
さて、これも疑問でした。笑
普通それだけ虐められてたら辞めますよね。もっと自分に合うレベルのパーティーにいけば良いじゃんって。でも追放系主人公はみんな自分から脱退はしない。
まあ、自分から脱退したらストーリーが成り立たないというのもあるのですけど、でも僕はここでも理由付けをしっかりと考えてみました。
まず、幼馴染シエルの存在。彼女がパーティーにいるから、抜けられない、という事。
でも、これだけだと理由としては弱いです。幼馴染がいても『はあ?もうこんな扱い無理だよ辞める!』って言う人は多いでしょう。
そこを補強する為のもう一つの理由が『アレクはめちゃくちゃ優しくてお人好しな性格である』という事。
多分、優しくないと酷い仕打ちに耐える事はできないと思うんです。優しくてお人好しだからこそ、彼は耐えられていた。それこそ『自分がいる事でパーティーが上手く回ってそれで世界が救われるなら』と信じて耐えてしまうようなお人好しさ。これは本来とても良い資質なのですが、ここでは裏目に出てしまった、という事。
そういった本来のお人好しさを示唆するような描写もちょくちょく入れています。飴玉や兄妹に対してがそれですね。これからもちょくちょく出てきます。
でも、その本来持っている優しさと、味わった苦しみから『報復したい』という気持ちももちろん持っています。これも人間ならだれでも持つ感情です。やられっぱなしって嫌ですものね。
これはファンタジー世界に限らず現実世界でも同じですが、『不幸は幸福を帳消しにするが、幸福は不幸を帳消しにはできない』という点。
アレクがティリスと出会ってどれだけ幸せになったとしても、味わった苦渋は消せません。
多分、それと似た経験って多かれ少なかれ皆さんも生きていればあるのではないかなと思います。社会人になって結婚してお金稼いで幸せになっても、昔に味わった屈辱とか傷って潜めはするけど完全に消えないですよね。過去に戻ってそれを消せるなら、消したいと願う人も多いはず。
それを消す為にはどうすればいい? 報復すれば消えるのか? とお人好しな彼は、自らの優しさと力を得た事での『報復への欲求』の狭間で悩む──というのも、この物語の醍醐味です。
一般的なざまぁ作品ではチートスキルに目覚めるといきなり主人公の性格が一変してイキり出し、喜々として報復活動に営む事が多いですが、アレクは『本当にこれでいいのだろうか?』と悩みながら行動する。これもお人好しな性格から来ています。
長くなりましたが、これらの作業を経て、ようやく①②③④の問題点を解決した作品がこちら。
追放された落ちこぼれテイマー、上位魔神(美少女)とイチャラブしながら勇者に報復します~どんな魔物でも◎◎◎したらテイムできました~
https://kakuyomu.jp/works/1177354054897468814そういう側面からも、よかったら読んでみて下さいね。
結構頑張って考えてます。笑
これからも応援宜しくお願い致しますね。