忘却編3話更新です。
報連相って大事ですよね。そんな感じです。
いやだって……あの第四王子が、ブラコンが、放置するわけないじゃないですかー。レオの中で苦手筆頭に見事ランクインです。おめでとう。
母親の優しさも厳しさも、全ては記憶の中。
不安な日、道に迷った時、怖くて辛い夜。蝋燭の明かりみたいに、そっと思い出す。
会いたいけど、もう会えないから――。
本当は、少し期待していた。もしかして、と城を歩き回った。
けれど母親は記憶通り、見事に目の前から去っていた。
廊下を冷やす風が、胸の中を通り過ぎていく。
ぽっかりと空いた穴が、今もひゅうひゅうと泣いている。
下手な口笛みたいに、ずっと呼んでいる。会いたいな、って。
それを誤魔化すように思い出す。優しいあの人が笑っているのを。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885804304/episodes/1177354054890776177