※注:超楽屋話です
こちらは『俺がカードゲームで無双できる都合のいい世界』第九章までにあった所謂こぼれ話…………という名目の作者による反省会です。
はい、正直に申し上げますと色々やっちゃいました。
当初の予定から変更になった要素や、没にしたエピソードなど。
とりあえず思い浮かぶ限りで懺悔……そして供養をさせてください。
そして全てを読み終えた後は、容赦なくこの大馬鹿者を叩いてください。
今回は「変更になった要素」と「没にしたエピソード」の2つでお送りいたします。
それではどうぞ〜♪
【当初の予定から変更になった要素】
● 財 前 の ほ ぼ 全 て
大幅変更キャラクター筆頭格。
というか当初の構想ではチュートリアル戦を最後に登場予定は無い、所謂使い捨てキャラのつもりでした。
ところが、第二章に来たコメントで財前の名前が出ているのを見て
「そうだ、高校生編でギャグ要員として使ってみよう」
となり、再登場が決定したのです。
その際、元々「どこかでモブキャラに使わせようかな〜」と思って作り置きしてあった【合体勇者デッキ(仮)】を、財前に持たせてみたのが〈アーサー〉登場のきっかけだったりします。
ちなみに財前が政誠司に勝負を挑んで負けるという流れは、高校生編で再登場した時点で決めていました。
決めて……いたんですが、ちょっと内容は変わってます。
当初の構想では第七章(夏休みの終わり)にあった事件をきっかけに、財前が黒幕である誠司の秘密を探るため、評議会補佐として潜り込む……という流れをするつもりでした。
そして隠しカメラ仕込み、ツルギの召喚器にファイトの様子をLIVE中継。相手の手を引き出させた上で敗北する。
こんな流れを作ろうと思っていたのですが……「これ男の臣下が怪我しただけじゃあ、財前が挑みに行く動機が弱いな」となってしまいまして。
結果的に、元々は速水とツララ先輩のエピソードとして考えていた2つの話を大幅にアレンジして、財前にやってもらう事にしました。
で、結果的に今公開中のエピソードとなったのです。
……まさか一年生の〆を担当するキャラになるとは……(´・ω・`)
●化神カーバンクルが目覚めるタイミング
白状します。
めちゃくちゃ前倒ししました。
当初の予定ではツルギVS政誠司の最中か、その直前くらいに目覚めて、会話が可能になる予定でした。
実は……第四章の合宿編のラストで、坂主が落としたウイルスカードをツルギが拾ってしまう下りがあったと思うのですが……
当初の構想ではこの後、ツルギが精神的に追い詰められた結果『カーバンクルに〈カオスプラグイン〉を使ってしまう』というエピソードをするつもりだったのです。
※ツルギが精神的に追い詰められた原因は、速水→アイ→ソラの順番で、政誠司が感染者にした為。
そしてウイルス感染したカーバンクルは一度白紙化するものの、色々あって復活。化神として会話可能になり、ツルギはカーバンクルの新たな姿を使って政誠司を倒す……という流れでした。
※ツルギが拾った〈カオスプラグイン〉が浄化されて〈シャイニングプラグイン〉に変化するという構想もありました。そして〈シャイニングプラグイン〉をカーバンクルに使う事で、ゲーム外部から〈【幻聖王】カーバンクル・セイヴァー〉という第三の姿になる予定……も、今となっては過去の話です。
では何故この流れを変えて、カーバンクルを速攻で目覚めさせたのかと言いますと….
実は第九十九話を投稿して少し経った後に、ある事に気がついてしまったのです。
「これ……闇落ちしたツルギを止められるキャラいなくね?」
一応ツルギがウイルスで闇落ちした後、彼を止めるためにソラが頑張るという流れにしようと思っていたのですが。
どう考えても今のソラじゃ止められねぇ、となってしまいまして(´・ω・`)
そうなるとカーバンクルが喋り出すタイミングが永遠に訪れない……となったので、急遽ウイルスを吸い取って目覚めてもらいました。
本当に、危なかった(´・ω・`)
●藍と真波の性別
はい……知ってる人は知っているやつです。
この2人は途中で性別を変更して書き直しているのですが、何故そうなったのかですね。
簡単に答えますと、この2人が男性のままだったら『画面の男比率が高過ぎる』というのが一番の理由です。
ただでさえ男同士のファイトが多いのに、これ以上女子率が減少するのはマズい……と判断して書き直しました。
●〈【幻婪魔獣】カーバンクル・ジョーカー〉の【無限奥義】
白状します。
当初の構想では以下のテキストでした。
【無限奥義】(自分の手札から系統:《夢幻》を持つ進化モンスターカードが効果によって捨てられる度に発動する。このターンの間、このカードは捨てられたカードが持つ効果を全て得る。)
やり過ぎですね(笑)
実は〈テスカトル・セイバー〉の武装時効果の一つは「自分の手札にある進化モンスターを1枚、相手に公開する事で、そのターンの間系統:《夢幻》を与える」というものだったのです。全コピーにしていたのは、それを前提にしていたからですね。
じゃあ〈テスカトル・セイバー〉で何をコピーする予定だったのかと言うと……財前の〈【重装将軍】アヴァランチ〉です。
入院した財前から借りて、政誠司との戦いではコピーした【オーバーロード】で圧倒する……という流れを考えていましたが……
「全コピーするなら〈カーバンクル・サムルク〉の効果でブロックされなくなるから、わざわざ〈アヴァランチ〉使わなくても良いじゃん!」
となってしまいまして。結果的に〈テスカトル・セイバー〉自身にパワー倍化能力を与えました。
そのついでに〈カーバンクル・ジョーカー〉も大幅にナーフしたのでした。
【没にしたエピソード】
●ソラ、アイ感染とツルギ闇落ち
上記の変更になった要素参照。
●智代ちゃん感染
本編だと第百九話あたりからやる想定だったエピソード。
イマイチ伸び悩む配信者活動に加えて、自分の隣でスポットライトを浴び続ける卯月に対するコンプレックスを拗らせ始める智代ちゃん。
ある日いつもの3人で聖徳寺学園のオープンスクールに訪れたところを、政誠司に目をつけられてしまう。
そしてウイルスカードを手渡された智代ちゃんは感染。中学校内でパンデミックを起こしそうになる。
そんな智代ちゃんを止めるために、卯月が戦う事になる……という話を考えていました。
何故没にしたのかと言うと、理由はいくつかありまして。
①:卯月単身でウイルスを止めるのは流石に無理がある。
②:そもそも卯月の戦い方はデッキ破壊orそれを反射させる特殊勝利がメインなので、棋譜を作るのが本ッッッッッッ当に面倒くさい。(いつも以上にデッキ枚数の管理や墓地枚数の管理が必要になる)
③:ツルギ不在期間が流石に長過ぎる。
④:実はこの時点で智代ちゃんのデッキは考えてきたのですが……土壇場になって智代ちゃんの使うカードが「投稿サイト側の規約に違反する恐れがある」という事に気づいて、やり直しになる。
⑤:さらに後述の展開を前提にしていたため、後述の展開を没にすると連鎖して御蔵入り不可避になった。
という事で、智代ちゃんには平穏な配信者ライフを過ごしてもらう事となりました。
●卯月感染
智代ちゃん感染のエピソードに続く形でやる構想がありました。
感染した智代ちゃんに勝利した後、卯月は智代ちゃんが落としたウイルスカードを拾ってしまう。
そのウイルスカードを無意識にデッキの中に入れていた卯月は徐々にウイルス感染していき……
と、ここまで考えたところで作者ストップ。
流石に卯月を感染させたら話が重くなり過ぎる。
一応〈シュヴァルツシュランゲ〉を感染させて〜まで考えてはいましたし、卯月を止める人物も決めていました。
でもやっぱり智代ちゃんの後に卯月まで感染させたら、やりすぎかな〜って思いまして。
結果、智代ちゃん感染√諸共没にしました。
……というか女子中学生組の皆様って真面目に書こうとすると、外伝に分ける必要があるくらいボリューム出そう(´・ω・`)
●財前とヒトハの遊園地デート(見守る臣下も添えて)
一言「どう考えても蛇足なので没」
●ツララ先輩に恋した化神の話
●母親になりたかった化神の話
2つまとめて。
もう読んで字の如くですね。化神にまつわる悲劇的なエピソードの予定でした。
ツララ先輩に恋する化神(男)の話は、一部要素をヒトハのエピソードに継承しています。
自分が人間でないという秘密を抱えたまま、ツララと仲良くなろうとする化神(男)と、徐々に心を開いていくツララ先輩。
最終的にはツララ先輩を守る形で、化神(男)が生命を落とす……
はい、お気づきになりましたね?
「これどうやってもツララ先輩が心開かねぇだろ」
そういう事です。無理がありました。
もう一つのエピソードは、新たにゲストキャラ(子ども)を用意してやろうと思っていたのですが。
端的に結論を述べますと……「あまりにも救いが無さすぎた」
とある親子と出会ったツルギ(もしくは藍)は、ひょんな事から母親(化神)の秘密を知ってしまう。
その化神は交通事故で亡くなった男の子の母親に擬態しており、普通の人間にも認識可能な性質を持っていた。
だがその性質は、化神を用いた実験の過程で偶然産まれたもの。この母親(化神)は存在そのものがギョウブと同じくウイルスと同化していた。
今は普通の母親らしく振る舞っているが、いつ爆発するか分からない爆弾を抱えている。
その予想は最悪の形で当たってしまい、ツルギ(もしくは藍)はウイルスを散布し始めた母親(化神)を止めるためにファイトを挑む事となった。
激戦の末に勝利するも、母親(化神)からウイルスが消失してしまう。
存在の維持が難しくなった母親は、ツルギ(もしくは藍)にケーキの箱を手渡して……
「これ、あの子が好きなの。お母さん、遅くなっちゃうって……ごめんな、さ――」
全てを言い切るより先に消滅する母親(化神)。
ツルギ(もしくは藍)は家で一人留守番をしていた男の子にケーキを渡すと、雨が降る中傘もささずに帰るのだった。
「傘はいい――今日は、濡れて帰りたいから」
後日、男の子は警察に保護される形で、事件は幕を下ろすのだった。
暗過ぎる。
プロットを組んだ時点で「これ絶対にWEBでやる話じゃねーだろ」となってしまったので没。
流石にこれは他のエピソードに遺伝子を継承するのも無理です。
●牙丸VS誠司と牙丸(感染)VSツルギ
一言「ただでさえ政帝との戦い開始まで長引いているのに、こんな寄り道やってられるかッッッ!」
というわけで没(カット)です。
すまねぇ、牙丸先輩……
【おわりに】
というわけで、反省会という名の吐き出し会でした。
実際にはもっと他にも色々あるんですけどね〜
今回はここらで止めとさせてくださいm(_ _)m
もうすぐカクヨムコンが始まる時期です。
僕はひとまずそちらに向けた新作に注力したいと思います。
それでは皆様、またその内〜 ノシ