第七回こむら川小説大賞に寄せて書いた2作目の作品「ねぇ、遊ぼっか。」についての独り言です。初ホラーです。
ホラーは大好きなジャンルなのですが、自分が書いたことがないので、分かりやすくシンプルに書くようにしました。なによりも自分のためです。
ひかる姉ちゃんは「八尺様」をモデルに肉付けしていきました。
有名ですがざっくり要点を書くと、
・子ども(男の子)を狙う
・一度目を付けられると強力な呪いで逃げるのは難しい
・「ぽぽぽぽ」という独得な声
・獲物を誘き出すために近親者の声も真似る
という感じです。
ひかる姉ちゃんが狙うのは男性です。ひかる姉ちゃんは年齢は関係なく狙いますが、好みは「男の子」なので、ひかる姉ちゃんへの依存度が高くなるほど精神年齢が下がっていきます。
付け入られやすいのは、なにかしらの孤独を抱えてる人です。
最初が「手紙」なのか「昔からの思い出や親愛」なのかは、卵と鶏の論争です。どちらから始まったのかは分かりません。
しかし今や、孤独を抱えてる人からひかる姉ちゃんについての手紙をもらうと、もれなくお姉ちゃんも憑いてきます。その手紙をもらうということは、孤独を抱えているということです。だからひかる姉ちゃんは「ねぇ、遊ぼっか」とひたすら甘い提案をしてくるのです。自分でも気付かない孤独に甘い匂いと共に入り込むので、拒否することは難しいです。
ひかる姉ちゃんも狙った人間は逃したくないので敏感なタイプには時間を掛けます。逆に、取り込まれるのが早い人はめちゃくちゃ早いです。後者はひかる姉ちゃんも楽なので、記憶捏造しまくります。
作中で手紙を出した晃太は前者、手紙をもらった明仁は後者でした。
洞窟がどこにあるかは分かりませんが、ひかる姉ちゃんの巣です。
洞窟って、ちょっとワクワクするじゃないですか。
ひかる姉ちゃん「ほら、男の子ってこういうの好きでしょう?」
とばかりに自分の巣に連れて行く訳ですね。
しかしひかる姉ちゃんは少しおっちょこちょいなので、ふとした時にボーッと遠くを見つめたり、肌が黒く荒れてしまったり、髪のお手入れまで気が回らない時があります。
そこで「おかしい」ときちんと気付いて依存から抜けられたら、もしかしたら逃げられるかもしれません。
どこかしら孤独な人は現代では増えてますので、昔よりひかる姉ちゃんもやりやすいのではないでしょうか。
ひとりでいるより、優しいひかる姉ちゃんと遊ぶ方が楽しいし希望になると思います。
ちなみに、ひかる姉ちゃんがメールやSNSを使わないのは某超有名怨霊に遅れを取っている訳ではなく、ひかる姉ちゃんにズブズブにハマっている人間が手書きした手紙の方が、自分が新たな相手に取り憑きやすいからです。手書きの手紙は真剣に読んでしまいがちですよね、特に失踪した友人・知人などから送られてきたら尚更。
ひかる姉ちゃんは寂しさを抱えた男の子をいつでも募集中です。奮って遊んであげてください。
今作に、みおさん(@07_77mio_)よりファンアートをいただきました! 本当にありがとうございます!
見たとき嬉しさから悲鳴をあげました!
https://twitter.com/07_77mio_/status/1825471435105882477?t=doO6H4AUHxh11mkEIqFSSA&s=19
読んでいただいてありがとうございました。