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ライトノベル・イズ・フォーエバー

なぜか今更青春ブタ野郎を読みまして、それはもう物凄く面白かったです。
面白かったというよりしっくりきたという感じでしょうか。
ここ数年は物語そのものを楽しむというより十三フェイズ構成に置き換えて読むようにしているんですが、これほどフェイズ毎に分解しやすい物語も珍しい気がします。
フェイズ構成が気にならなかったので、普通に物語として楽しむことができました。
読み終わった後、ちゃんとフェイズ毎に分解しましたけどね。

最序盤の「フェイズワン・日常」と「フェイズツー・事件」の順番を入れ替えている辺りは、鉄板とはいえ見事だなと感じました。事件から入ると没入感が違いますね。
終盤の消えてしまう先輩のことをノートに記すシーンは、なんでしょう、昔どこかで見た気が……あれはたしかタイムマシンを背負った先輩が屋上からダイブする話だったか……いずれにせよ、印象的なエピソードを上手に自分の作品に取り込む手腕も見事だと感じました。完全にオリジナルの発想でしたらすいません……。

語彙も美しくて読んでいて楽しかったです。「〇〇の言葉は刺々しく濁っていた」などはニュアンスを変えて使ってみたい。素敵です。節々に素敵が散らばっております。

「ふせせか」も文章が軽妙で読んでいて心地よかったのですが、いったん積んでしまいました。キャラクターの性格はこっちの方が好みだったりします。主要キャラ四名がどのキャラもいい意味で子供らしくて可愛らしいです。一番好きなのはサイコちゃん。

近頃、文章力が非常に弱ってきているのでリズミカルな文章で綴られたこの二作品はとてもいい刺激になりました。
今年の二月三月辺りは全くネタが出てこなくて苦しみ、今は文章が壊滅して苦しみ、前々から気になっていたシナリオスクールの通信講座を受けようかななんて思ったりもしています。
使い道の無くなった結婚資金の使い道が見つかりそうですね、ハハハッ。
ハァ……。
なんなら五、六年前の方がいい文章を書いていたので、昔の自分の文章を参考にするくらいなら素直に通信教育を受講したほうがいいのかも……?

受講うんぬんはおいおい考えるとして、やっぱりライトノベルっていいなぁって思いました。
わくわくしてドキドキして、文章もしつこくなくて読み終わった後清々しい気持ちになれます。
最近カクヨムで読んだミステリも読後感が素晴らしかった。前向きなのにどこか哀愁が漂う感じが見事でした。

とりあえず今回の青春ブタ野郎を読んで今後気を付けようと思ったのは、ついつい後ろ向きな気分になりがちな「試練」や「転換」、「破滅」のフェイズで上手に前向きな感情を抱かせる表現にしようということ。
例えばよくやりがちなのが、力を得たことでドツボに嵌りどんどん荒んでいく主人公が取り返しのつかない失敗を機に自分の過ちに気づく……みたいなのは、恐らくNG。
どちらかといえば荒んでいくというより弱っていく、それも私欲ではなく他者のために自分の身を犠牲にするとかでないとお話が一気に重くなってしまうのかも。
それと必要のない描写を削る努力もしなければ。情報量が多くなるとそれだけライトではなくなってしまいますしね。

十三フェイズとその間の繋ぎエピソードまで考えてから書くようにしてみようかな。いつも繋ぎのエピソードが重くなってしまうので。


とにかくいい読書ができました。
これからも、まだまだライトノベルを書いて参りますっ!










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