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カクヨム甲子園プロット5/5本ノック

 大昔に書いた拙作の内容を思い出しながら、ざっくりとしたプロットにしました。

テーマ
・「キミは絶対に騙される」
・十三日の金曜日的なジェイソンぽいやつ
・でもホラーと言うよりもミステリ


世界設定
 昭和終盤の日本。スマホや携帯電話はない
 湖畔のキャンプ場


キャラクター
大学生グループ四名
高校生グループ四名
親子連れ三名(両親と小学四年生の娘エリ)
社会人カップル二名


ストーリー
 夜を迎えたキャンプ場で、利用者の十三人が次から次へと何者かに襲われ、死んでいく。死体は斧のような物で頭を割られていた。
 救助を求めようにも、このキャンプ場への行き来は公共のバスに限られ、しかもバス停からは山道を一時間ほど歩かねばならない。つまり足がない。また、管理人は不在で小屋の電話も壊されていた。重ねて運の悪いことに、天候が崩れ、遅くには雷雨になるとの予報が出ていた。
 犠牲者が五人を数えた段階で、助けを呼ぶために腕っ節に自信のある男二人――家族連れの父親と大学生の一人――が武器になりそうな物を持って夜の暗がりに出て行くが、なかなか戻らない。実はその二人も外部へ救助を求める前に、山道の途中で襲われていたのであった。
 さらに犠牲者が増え、残り四名――母娘二人と、大学生及び高校生が各一名――になったとき、メインのキャンプに殺人鬼が姿を現す。そいつはフランケンシュタインの怪物を思わせる巨大なシルエットを見せ、斧を振るっていった。
 四人はちりぢりになってしまい、一人ずつ仕留められていく。
 小学生の娘エリも追い詰められ、今まさに殺されそうになったとき、母親が飛び出してきて、身を呈して娘を逃がした。
 エリは山道を下へ下へと逃げたが、降り出した雨に地面はぬかるみ、程なくして転んでしまう。そこへ巨大な影が現れた。とうとうおしまいか。
 巨大な影が腕を振り上げたその瞬間、目もくらむ光が走り、少しあとに激しい音が地響きと共に轟いた。
 巨躯の持ち主はばったりと倒れ、ぴくりとも動かない。
「助かった……?」
 呟いたエリだったが、一つだけおかしなことに気が付いた。殺人鬼と思しき奴は腕を振り上げる直前に「エリ!」と叫んだような気がする。
 殺人鬼が何故、私の名前を知っているのだろう。お母さんが助けてくれたとき、名前を叫んでいた気がするけれども、それをどうして殺人鬼がわざわざ口にするの? まさか知り合い?
 強さを増す雨の中、恐る恐る、倒れた人物に近付き、顔を見ようとするエリ。暗くてよく見えないところへ再び稲光。短い間照らされた巨漢の主は、落雷によるダメージで分かりづらかったが、間違いなくエリの父だった。
 訳が分からず混乱するエリの背後に、本物の殺人鬼が巨体に似合わぬ静かさで、そっと立った。

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