ああ……今日お休み取ってて良かった(汗)
心からそう思わされるくらい、徹夜で読書しちゃいました。
昨夜「エミリアの不思議な世界」を書いてから、ずっと「ドラゴンランス戦記」と言うマーガレット・ワイス&トレイシー・ヒックマンによる、ファンタジー小説を読んでたのです。
で、感動のあまり勢いのままこの文章を書いてます。
元々、弟と夜に食事をしたのですが、その時に「ネットで面白い、って書いてたから取り寄せてみた。どうせ暇なんだろ? 書くばっかじゃお前の事だから干からびるって。小説書いてんなら、古典も読めよ」と、見せられたのが一巻の「廃都の黒龍」
う……何かいかにもアメコミ、って感じのイラスト……
「古典……まあ、そうだけど……」
「パンでもそうだけど、昔ながらの製法を勉強せずに、型を破ることは出来ないんだよ。何かを作るのって、自分の色や個性をださないと楽しくないじゃん? でもそのためには『型を知る事』キチンと真っ直ぐ歩けるから、走ったり自転車に乗ったり出来るじゃん。姉さん、小説を長く楽しんで書きたいなら、古典も読め。昔から評価されてるのは伊達じゃないんだって」
「じゃあ……読む」
「読め。全部読めよ。古典は凄えんだって。何十年もずっとアホみたいにライバルがポコポコ出ても、評価され続けてる。それが何故か知るだけでも価値はある。姉さんみたいなおバカは余計に」
「うるさい。ここのお金全部出してよ」
と、そんなやりとりの後。
最初、その年季の入った表紙にちょっと臆してしまったのですが、せっかく頼んでくれたんだし……と一巻をぱらぱら流し読みしたら……どハマリしました。
何これ、面白すぎる……
文章の美しさと臨場感。
そして、魅力的なキャラクター。
リーダーでありながら「俺は向いてない」と言い放ち、泥臭い外見のハーフエルフのタニス。
皮肉屋で冷酷な魔術師のレイストリン。
その彼を守る兄。
特にレイストリンの本質を見る目。
「希望とは現実の否定です。歩かせるための人参。そんな人参より自分の頭で考え行動すべきでしょう」はしびれました。
決して仲良しのパーティーではなく、お互いの利害で繋がり、良くも悪くも大人の集まり。
そして、みんな弱みや綺麗事ではないエゴも持っててなまなましく泥臭い。
でもそれが惹きつけられる。
世界を救う冒険も、高尚な気持ちなど無くただ、流された結果だったり、他者に丸投げしようとしたり、己の力の追求の結果だったり。
そのリアリティも刺激的。
壮大すぎるストーリーの中に「何が正しいのか? 間違ってるのか?」をリアリティ溢れる、重厚な文章で描かれていく。
ああ……やっぱり名作は凄い。