鉱夫の集まる街テイルは、刃傷沙汰を恐れた王国の法により武器が持ち込めない。 それを逆手にとってテイルの街を拠点に働く強盗集団がいた。 強盗集団の一人ジョン・ブライマーを殺しに奇妙…

悪党のロデリックは悪い予感を覚えていた。自身は表に出ず街を支配し、商売も順調な彼の前に現れたのは子連れの刺客。 その姿を見て訳も分からない恐怖を覚えるロデリックはいつも通りに手を…

芸事と話術の神テールの使徒である語り手が教え子に伝えるのは、かつて自分が経験した昔語り。 祭りの場で笑わぬ子と人を笑わせようと研鑽していた男。 それが笑わせようと技を磨いていた…

シャーラン王国の密偵を六十年勤め上げ、余生を送っていた老人が何故に王を弑逆たてまつったのか？

語り手が語るのはこの世界のチュートリアル。 ブロイラーなき世界での焼き鳥の価値と、仮想世界の精神がその世界で肉体を得た方法。

荒天ゆえに足止めを食らう馬車の客たちは駅で休んでいた。 そこに赤子を抱いた血まみれの母親が転がり込んでくる。 すぐ後に恐ろしげな男たちが現れ、赤子を渡せと言う。 その様な状況に、…

とある子連れについて聞いて回る「余」が出会ったのは危険な男を英雄視する女。

麦の収穫期を迎えた村は忙しかった。 だが、収穫物を狙う野盗対策に雇った剣士たちは酒を飲んでばかり。 酔った剣士が子連れの剣士に村でも手伝ってろと絡むと、子連れの剣士はそれを承諾し…

数カ月間、書かれぬ日記があった。 とある剣士が赤子を育てる日々を綴った日記が。 その日記を読んで、少女は待った。 初めて少女を残して一人で仕事に向かった父の帰りを。