度々申し訳ありません。
作者の表現力不足があるので、解説します。
今回はアハトについてです。
前にも言っていますが、この物語は対比で作られています。
そしてもちろんのことですが、アハトとフュン。
こちらの親子も対比であります。
アハトは偉大な王ではありません。
ですがアハトは偉大な英雄であります。
サナリアの苦しみを一時でも解放したからです。
少数部族を倒して、統一した彼の功績は素晴らしいものです。
ですが、彼は元々王として育ったわけではありません。
田舎の少数部族の頭として成り上がっただけの青年ですから、国というものを理解していませんでした。
これが彼の良くない点というか、仕方のない点の一つです。
それともう一つ。
サナリアは少数部族国家が乱立した地帯でしたので、彼は戦略を駆使して戦うというよりも、相手よりも強い力をぶつけるような力比べの戦いをしていました。
なので、サナリアの四天王と共に戦っていたとしても、四天王の能力をフルで扱ってきたわけではないのです。
なのでこれも、至らないのではなく仕方のない点の一つです。
それで、IFの話をしますと、フュンもこのままサナリアで育てば、彼のように育つはずでした。
人の扱いが良くても、人を適材適所に配置できないことになってました。
しかしこの場合ですね。帝国が無ければ問題がありません。
サナリアで、彼らは普通に暮らすことが出来たでしょう。
フュン以降の人間が徐々に王族という自覚を得ていったと思います。
しかし、この物語ではフュンが人質となり帝国に行きました。
彼は帝国で国というもの。人というもの。戦というものを学びます。
ここがフュンとアハトの違いになっていきます。
この勉強のおかげで、彼は統治者としての自覚とその仕事の重さを知ります。
でも本来、これをアハトが勉強してないといけませんでした。
なのでお話の中で度々アハトが引き合いに出されることはありますが。
あれらはフュンがやらないといけない事ではなく、アハトがやらなくてはならなかったことが小説では出てきます。
それがアハト下げのように感じる方は感じますでしょう。
ですが決して、株を下げているわけではありません。
作者の意図としては。
下げるのではなく、むしろアハトしっかりやっておけよという意味で書いてます。
指摘したポイントをしっかりやっておけば、フュンが尻拭いせずに済んだのです。
もしかしたらサナリア国だって、生き残っていたかもしれません。
だから今後もこのような展開は多少あります。
なぜなら、フュンが治めていくサナリアの問題点には必ずアハトがやり残したことがありますからね。
彼はやらねばならないのです。
統治者として、サナリアの地を守るために・・・・。
父が残した負の遺産の部分を改善しないといけないのです。