• 異世界ファンタジー

ただいまアルメニア語を勉強中

 ただいまアルメニア語を勉強中。
 他にもアルメニアの歴史とか文学とかを読んだりしています。
 きっかけは7月の中旬にヴァハグンという神様を知った事からでした。
 私は様々な神話を見てきましたが、そのような神様の名を知らなかったので、調べてみたらアルメニア神話の神様という事。
 とはいえ、wikiを見てもあまり情報が載っていなかったので、仕方なしにアルメニアの本を色々と買って調べていく内に、アルメニア全般に興味が出てきたわけです。
 そして、アルメニアの歴史は非常に興味深く、これは西洋と中東やアジアなどを繋ぐ鍵だなと思います。これを知らなければ真に歴史を知ったとは言えないでしょう。
 そう悟り、私は真剣に勉強するようになりました。
 ただ、文献の多くは英語であるのですが、やはりアルメニア語が源典であり、アルメニア語も学び始めました。
 あのアルメニアの文字を見た時、美しい反面、難解に見え、少し絶望したのですが、とはいえ覚えていくと案外、覚えられるものです。
 しかし、アルメニアの文法書は高く、仕方なしに近くの図書館で数冊借りたりしました。
 また、電子書籍で単語帳を買ったのですが、それは何とも微妙な出来でした。
 とはいえ、単語帳の中の単語をグーグル翻訳にコピペしたりして、少し覚えたりしました。(これだと音声も出ますしね)
 ただ、やはり日本語訳の単語帳ではあまり役に立たないので、英語とアルメニア語に対応した辞書English-Armenian Dictionaryを購入したりしました。

 実の所、私は外国語の勉強が苦手です。
 中高と英語の成績は下から数えた方が早かったですし、大学でも似たようなものです。
(特に第二外国語のスペイン語は大変で、簡単だからと選択したのに酷い目にあいました)
 とはいえ、大学受験で仕方なしに必死に英語の勉強して最低限の基礎は習得しました。
 それから、スター・ウォーズの拡張世界が日本語に翻訳されていないので、これまた仕方なしに自分で英語の原文を読んだりしていました。Darth Plagueis とかLegacyシリーズとか、Fate of the jediシリーズとかを頑張って読もうとしました。
 これらが日本語に訳されてたら絶対に原文では読まなかったでしょう。
 つまり、必要は発明の母、的な感じですね。

 それで話を戻せばアルメニアです。
 アルメニアの本はあまり日本ではありません。
 藤野幸雄の『悲劇のアルメニア』や佐藤信夫の『新アルメニア史』などは有名どころなのでしょう。
 文学で言えばウィリアム・サローヤンは色々と翻訳されています。
 ですが、ゴスタン・ザリアン(Gostan Zarian)は日本語訳は無いように思われます。
 まぁ、これは一部、英語訳がネットにあるのでよいのですが。
 しかし、ステファン・ゾリヤン(Stepan Zoryan)にいたっては英語のスペルを探すのすら大変で、しかも本が英語訳すら現在は流通してないワケで、もちろん日本語訳に至っては皆無です。
 こうなってはアルメニア語で読むしかないでしょう。
 彼の書いた『The King Pap』とかは興味あるのですが、読める時が来るのは先のように思えます。このパプ王はアルシャクⅡ世の子供らしく、アルシャクⅢ世の父親らしいのですが、この本が安く電子書籍化もしくはオンデマンド化でもされれば良いのにとは思っています。
 ちなみに、アルシャクⅡ世(ArshakⅡ)の悲劇はオペラ化されているようなのですが、DVDや戯曲が何処で手に入るかよく分かりません。
 Tigran Tchoukhajian(Dikranとも言う)によって編集されたようなのですが、動画とかはあっても、私には全然聞き取れませんし、戯曲本として欲しいんですよねぇ。
 Nikoghos Tahmizianが『THE LIFE & WORK OF DIKRAN TCHOUHADJIAN』として本を出しているようなのですが、米アマゾンとかでしか売ってませんし。
 もしくは字幕付きのDVDがあれば良いんですけどね。
 なんかグダグダになってきてすみません。ただ、勉強を始めてから三週間なので、まぁこんなもので許してください。やはりアルメニア語をそれなりに習得してアルメニア語で読めという事かも知れません。
 
 他にも藤野幸雄の『悲劇のアルメニア』には、マイケル・アルラン(Michael J. Arlen)
が紹介されていますが、この人の作品『アララトへの道』(Passage to Ararat)もいずれ読んでみたいものです。この作品は日本でもアマゾンで楽に買えますし。

 さて、ここで出てきた『アララト』ですが、これは標高5000m越えの大きな山であり、アルメニア人にとって精神的シンボルとも言えるでしょう。日本人でいう所の富士山みたいな感じです。
 ただ、アルメニア人にとってアララト山は発祥の地とも言うべき場所です。
 伝説ではアララト山はノアの方舟が辿り着いた地であり、アルメニア人はその末裔と言われているのです。
 常にアララト山はアルメニアの中心で在り続けました。
 しかし、今やその支柱はアルメニア共和国に無いのです。
 アルメニアの歴史は悲劇の歴史とも言えるでしょう。
 幾度となく虐殺され、支配され、領土を奪われてきました。

 第一次世界大戦におけるアルメニア人大量虐殺は本来ならばユダヤ人大量虐殺に並ぶべき怖ろしいジェノサイドですが、日本を含めて世界では知られていないか、忘れ去られかけています。(フランスを含め、欧米ではそこそこ知られているようですが)
 しかし、『アルメニア人の少女』によると、ヒットラーはアルメニア人の大量虐殺が世界から忘れ去られた事を理由にポーランド人を殺させました。ユダヤ人虐殺も同様の理由からでしょう。つまり、いかなる大罪をしでかしても世界の歴史からは忘れ去られていくと。だから、自分達が虐殺をしても時の流れと共に許されると。
 もっとも、ユダヤ人虐殺などは歴史に深く刻まれてしまい、ヒットラーの思惑からは外れたわけです。だけど、アルメニア人の大量虐殺は忘れられかけている。少し前の私を含めて日本人でまともにこの事件を知っている人は少ないでしょう。もし仮に、アルメニア人虐殺が世界で大きな問題になっていれば、ヒットラーも自らの虐殺に二の足を踏んだかも知れません。
 
 無関心、それは罪とは言えないかも知れません。自分の住んでいる国さえよければ良いという考えを他者が持つことを、私は否定しません。
 ですが、無関心が連鎖すれば、いつか自分達の国に火の粉がかかっても、他国は無関心に過ごすだけとなるでしょう。
 だからこそ、私はアルメニアを勉強しました。
 作家を志す身として、無知で居る事は許されないと思い勉強しました。
 私のような埋もれた作家志望が勉強しても仕方ないのかも知れませんが、それでも学んでいきたいのです。私の作品が埋もれようと世界には影響しないかもしれませんが、アルメニアの悲劇は決して忘れ去られてはならないのです。
 だから、私はアルメニアを勉強します。いや、アルメニア以外でも忘れ去られた悲劇があり、それを耳にすれば、必死に勉強するでしょう。そうでなくとも忘れ去られてはならない世界中の文化や歴史を学び続けるでしょう。
 それは多分、生きている限り、ずっと続いていくのだと思います。
 
 ただ、学ぶ理由はそれだけではありません。
 私はアルメニアの文化が好きです。
 その音楽も好きです。
 民族音楽Old Armenian folk songsとかをよく動画で聞いています。
 他にはデレ・ヤマン(Dle Yaman)を聞くと畏怖を感じます。心が震えるのです。
 そして、デレ・ヤマンを編曲したコミタス神父(Komitas Vardapet)の境遇と、同胞なるアルメニア人達の悲惨な運命を思えば涙を禁じ得ません。
『消えた声がその名を呼ぶ』の映画もまだ見ていないのですが、必ず見ねばと思っています。
 虐殺の悲劇以外のアルメニアも多く知っていきたいのです。
 18世紀の詩人サヤト・ノヴァを描いた『ザクロの色』の映画もいずれ見ねばならないでしょう。サヤト・ノヴァの詩、それは愛と苦しみに満ちた心迫る詩です。
 歴史家モーセス・ホレナツィ(Movses Khorenatsi)の『アルメニア史』(History of Armenia)も読まねばならないでしょう。
 美麗王アラやセミラミスなど、様々な歴史や神話をより深く知っていきたいのです。
 また、現在のアルメニアに関しても学ばねばならないでしょう。
 時間もお金も限られていますが、幸い、今の時代、ネットが発達し、さらには電子書籍だと安く手に入るので、創意工夫でやっていけます。
 アンドラニク将軍の本『Andranik』や、Alice Stone Blackwellの『Armenian Poems』や、Rev. A.W. Williamsの『Bleeding Armenia』や、Frederic Maclerの『HISTORY OF ARMENIA』などは格安で手に入りました。
 買ったばかりなので、あまり読めていないのですが、辞書を片手に読んでいきたいと思います。
 他にもVahan M. Kurkjianの『A History of Armenia』もpublic(パブリック) domain(ドメイン)となった為、ネットで無料で読めますし、ありがたい限りです。
 

 今後の事ですが、8月中旬までには色々と更新する予定です。
 また、アルメニアに関して勉強した事を活かした作品を書くつもりです。
 それは一つだけでは無く、私の様々な作品で現れてくると思います。
 是非とも期待してお待ちください。

                    キール・アーカーシャ





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