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まだあげ初めし 前髪の  林檎のもとに 見えしとき  前にさしたる 花櫛の  花ある君と 思ひけり

詩人になりたかったボーロン……。
吾が妻の 潤む瞳ぞ 麗しき 泡盛を 片手に飲み干し 冴えるしもねた
(酒は飲むべし 百薬の長)

ふとできた歌の様なものを ロータス さまに褒めてもらって嬉しかった。
読まれるためにではなく自分に読ませる為に書いている気がする。
そんな近況でございます。

初恋……美しい詩です。何回か音読してくださいませ。
優しく白い手をした美しい少女が踏み歩いて自然にできた細道のある
林檎畑にあなたもいるように感じるでしょう。
甘美な幻想の 美しい十代の少女に きっとあなたも……恋すると思います。


初恋
_島崎藤村 若菜集


まだあげ初めし前髪の        まだあげそめしまえがみの
林檎のもとに見えしとき       りんごのもとにみえしとき
前にさしたる花櫛の         まえにさしたるはなぐしの
花ある君と思ひけり         はなあるきみとおもひけり

やさしく白き手をのべて       やさしくしろきてをのべて
林檎をわれにあたへしは       りんごをわれにあたへしは
薄紅の秋の実に           うすくれないのあきのみに
人こひ初めしはじめなり       ひとこひそめしはじめなり

わがこゝろなきためいきの      わがこころなきためいきの
その髪の毛にかゝるとき       そのかみのけにかかるとき
たのしき恋の盃を          たのしきこひのさかずきを
君が情に酌みしかな         きみがなさけにくみしかな

林檎畑の樹の下に          りんごばたけのきのしたに
おのづからなる細道は        おのづからなるほそみちは
誰が踏みそめしかたみぞと      だれがふみそめしかたみぞと
問ひたまふこそこひしけれ      とひたまふこそこひしけれ

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