執筆中だった小説がすべて完結したので、空いた時間には気になる作品を読んだりしていますが、それでもわりと暇になってしまいました。
そこで、久しぶりに美術館へ行こうと思い、先日、すみだ北斎美術館を訪れました。両国にあるこぢんまりとした美術館ですが、展示内容はとても充実しています。来館者の約7割は外国人! それもすごく熱心で、中にはメモを取りながら作品を鑑賞している人もいました。海外での浮世絵人気の高さを、改めて実感です。
企画されていたのは、江戸時代のカレンダーともいえる『大小』『大小』とは、大の月と小の月を指します。
江戸時代は太陰暦が使われており、識字率も高くなく、この暦には、動物やアイテム、隠し文字などが使われて、それらを手がかりに年号や日付を読み解ける仕組みになっています。まるで謎解きです! これ、ミステリー小説のモチーフにしたら面白いかも、なんて思ってしまいました。
モチーフといえば、(ここでちょっとだけ宣伝、お許しを~)私の小説『ピータバロ~青年画家とお嬢様のハートフル美術系ミステリー』には、青年画家が主人公として登場しますが、この『大小』を作品の続編のモチーフとして使うのも良いかもなんて思ってしまいました。ただ、下調べがものすごく大変そうです(^^;
『ピータバロ』にはフェルメールの名画『ヴァージナルの前に座る婦人』が登場しますが、現在、ロンドン・ナショナル・ギャラリーが所蔵しています。
作中では、少年がこの絵の中に入り込んでしまい、主人公で画家のキースが何とか彼を絵の中から助け出そうとしたり、ナショナル・ギャラリーの全作品を贋作にすり替えるという計画を企む者たちを阻止しようと、頑張るのですが…、
このシーンを描く際に参考にしたのが、ロンドン・ナショナル・ギャラリーの公式サイトで公開されている「バーチャルツアー」です。
このツアーでは、実際のギャラリー内部をグーグルマップのストリートビューで鑑賞できます。もちろん、展示してある絵画も! 興味のある方はぜひご覧ください。
そして、『ピータバロ』も読んでいただければ嬉しいです(^_-)-☆
https://www.nationalgallery.org.uk/visiting/virtual-tours/google-virtual-tour「ロンドンナショナルギャラリー バーチャルツアー」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054889766348『ピータバロ~青年画家とお嬢様のハートフル美術系ミステリー』
*(左)画像は、フェルメールの『ヴァージナルの前に座る婦人』
*(右)江戸時代のカレンダー(大小)
弘化5年(戊申・1848)の大小
干支と、大の月、小の月の数字は絵の中に隠されています。探すのも楽しいですよ。