作成中の長編ミステリーでは、複数人物の視点を取る予定です。しかし、それほどたくさんにはしません。3人です。そしてこのうち2人の文章の量を、可能な限り等分にしたいです。3人の視点を取る場合、ベストの配分は 4:3:3 ("4"は最も主人公らしい人物)と言われているのですが、これを 4:4:2 くらいにしようかと。そして "4" の二人は一人称で、"2" の一人は三人称一視点。要するに2人主人公+裏の視点、みたいな感じです。二人で「だまし合い」をする様子を描き、さらのその裏で別の人物が何か企んでいて…というもの。別に、新しい手法ではないと思います。
ただ、「新人賞に応募する作品は、一人の視点で書くのがよい」とされています。全編を一人称、または三人称一視点にした方がよいと。何のためかというと「視点のぶれ」がないようにするには、それが一番書きやすい、というところからでしょう。でも、一人称ですら、つい「他の人の視点」を混ぜてしまう人もいるのですよ。印象的なシーンにしたい場合に、そうなることが多いようです。テレビの「カット割り」の影響だと思います。
しかし、過去の受賞作でも多人称の作品はいくつもあるはずです。それに視点の「不備」があったとしても、プロットが面白ければ授賞されるし、出版までに修正する機会もあります。また筆者は視点のぶれについてはかなり敏感で、ここで公開した分でも間違った書き方はしていないという自負があります。そこで敢えて多人称に挑戦しようと。それより、プロットがまだ出来上がってないことの方が問題ですけどね(笑)。