「仮想泥棒ゲーム」では時々、歌を唄うシーンが出てきますが、歌い手が上手であることを表現するのには苦労します。歌詞を書いても伝わらないですからね。聞いている方がどう思ったとか、周りの人がどういう反応を示しているとか、それを書くしかない。まあ、毎回同じように「褒めそやす」のは読んでいる方も鬱陶しいだけと思いますので、最近は簡略化しています。そのキャラクターが歌がうまいことは、既に読者が知っている、という前提の元に書きますから。それでも1~2行は、うまく唄っているということを伝えようとはしています。
さて、特定の登場人物について、歌がうまいのはもう伝わるとしましょう。では、他の登場人物の場合はどうか。歌ではなく、楽器の演奏がうまいとしたら? ピアノがうまいとか、バイオリンがうまいとか、ギターがうまいとか、どうやって伝えましょうか。やはり同じように、「聞いている方(主人公)がどう思ったとか、周りの人がどういう反応を示しているとか」を書くしかないのです。でも、歌とは表現を変える必要があるでしょうね。歌は「詩」を含んでいます。ですから音だけでなく文意によって伝わる何かがあるはずです。もちろん、外国語だったら意味が解らりにくでしょうが、それでも「歌い方」あるいは「表情」によって意味が伝わることもあるはずです。しかし、楽器はどうか。音しかないです。もちろん、演奏者の表情も、あるにはありますけどね。でも、音だけで感動が伝わるということを、描写しなければいけないと考えます。
これがマンガなら、表現しやすいんですけどね。心象風景が絵で伝わりますから。いや、小説でも同様に、心象風景を文章で描写すればいいのか? 音楽にはたいてい「モチーフ」があって、有名なものは解説されていますから、それが伝わるように書けばいいのかもしれません。もちろん、Wikipediaからコピペするのはダメで(笑)、いろんなものを読んで、まとめて、それにちょっとアレンジを加えるとかすればいいかも。ただ、感想がほとんどもらえないので、伝わってるのかどうかがよくわからないんですよね(笑)。