今日も録りためておいたミステリードラマをいくつか見ていました。その中から、不自然に思った点を二つほど書いてみます。なお、ドラマ名は伏せておきます。
・証拠隠滅のやり方
場所は、船でしか行けないという秘境の旅館です。そこで殺人をした犯人が、物取りの犯行と見せかけるために、殺した人のお金を盗みます。もちろん犯人にとってお金は不要なので、どこかへ隠して(捨てて)しまいたい。そこで犯人は旅館の外へ出て、物陰に隠れて地面を掘って、埋めてしまいます。ところがそれを別の宿泊客に見られて、後でゆすられて…となるのですが。
どうして埋めたんでしょう? 「船でしか行けない秘境の旅館」です。すぐ近くに水場があるんですよ。重しを付けて、水へ投げ込んでしまえばいいはずですよね。後で(探偵側にとっての)証拠としたいからでしょうが、犯人に迂闊な行動をさせすぎだと思いました。
・強行犯係の捜査
ある所轄署の強行犯係の刑事が、連続殺人事件を捜査しています(捜査本部が立ってます)。そこへ別の事件の知らせが。空き巣(正確には居空き:家に人がいる時に、隙を狙って忍び込む泥棒)が発生したのですが、その刑事はなぜかそっちへ行ってしまいます。現場が知り合いの家だからというのですが…
空き巣は盗犯係の担当です。所轄署では同じ刑事課でしょうが、係は分かれているはずです(わざわざタイトルに「強行犯係」って入れてるくらいですから)。そりゃ、時には手伝ったりもするでしょうけどね。でも、連続殺人事件の方で忙しいのに、盗犯の方にも回るなんて、普通はあり得ません。ちなみに警察本部では強行犯は捜査一課、盗犯は三課、というのはもはや(ミステリーを読む・書く人にとっては)常識です。
現実どおりにするとドラマが作りにくいのでしょうが、昨今は見る側の知識も増えてきていると思うので、気を付けてもらいたいものだと。まあ、2時間ドラマが衰退したのは、安直な展開のドラマばっかりになったから、というのが理由かもしれませんが。