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梗概を書く

長編ミステリーの梗概(あらすじ)を書く頃になってきました。実は今頃でなくてもいいはずなんですよね。プロットが決まったときに書けるわけで。ただ、プロットは書いていくうちに変わるものですから(笑)、書き上げて、締切の直前になってから書く、ということになってしまうのです。

この梗概の量は、応募先によって違います。1200字以内(原稿用紙3枚以内)のところもあれば、1200~2000字(3~5枚)のところも。筆者がいつも感じるのは「3枚を超えると多い」です。だいたい2~3枚でまとめられるんじゃないかと思うんですね。事件の概要を書いて、主人公の紹介を書いて、関係者の名前と主人公との関係をぽつぽつ列挙していって、最後は解決について書く。ミステリーの梗概の場合、最後にトリックのネタを割るのはお約束な訳ですが、それだってそう何枚もいるわけがない。だから、これらは2枚で書けるはず。

それ以上増やすとしたら、途中のことをどれくらい詳しく書くか、です。そこ、いるんですかね? 例えば殺人事件なら、捜査の過程をだらだらっと書いていくようなものですよ。そもそも梗概がなぜ必要かというと、選考委員が選考する上で、(後で)作品の内容を思い出すときの補助のはずです。だったら本来は、事件のあらましと、主人公の紹介くらいで十分のはずです。結末(トリック)が思い出せないようなら、それは「作品が面白くなかった」ということでしょう。

とはいえ、結末までのあらすじを規定枚数で書けというのが指定なのですから、書かざるを得ません。書くのはそれほど面倒でもないです。初稿を書いた後で、手直しや推敲のために「第○章にはどんなことを何行で書いたか」という表が作ってあるのです。伏線をどこに書いて、ちゃんと回収したかを確認するためです。だから、それを見ながら章ごとに数百文字ずつ書いていけば、梗概ができあがるというわけ。もちろん、最初と最後を厚く、中間は薄めに、とするんですけどね。

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