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数理心理学とは

「仮想泥棒ゲーム」ステージ#9の第3日は本日公開のパートが最終です。タイトルは「数理心理学とは」。数理心理学、実にいかがわしい名前の学問です。人間の心理を、数式で表せるのか? 数値化できるのか? まあ「できない」と答えたくなりますよね。でも、敢えて「できるはず」と答えましょうか。なぜなら、人間の心理(というか思考)は、有限の数で評価できるからです。何のことを言ってるか判りますかね。人間の脳のことです。思考というのは、脳細胞とその間を流れる電流によって表されているはずです。脳細胞の数は有限です。電気も、電子の数で表されるのですから、有限です。電気が流れるスピードも有限の値ですね。ということは、脳細胞ネットワークと、そこを流れる電気量を時間の関数で表した数式によって、人間の思考(人間に限らず脳を持つ動物全ての思考)は表せる、ということになります。非現実でも空想でもありませんよ。現に脳が存在して、実現されているのですから(笑)。

もちろん、数理心理学というのはその「完全な」数式を作り出す学問ではありません。何百億ことあるはずの式の代わりに、数千程度の評価式(近似式とでも言えばいいでしょうか)を用いて、思考の傾向を探るという学問です。それも個人の思考ではなく、集団としての思考の傾向。だから「こういう行動をする確率」という形でしか表せない。「ある人物の行動を数式で表し、未来の行動を予測する」なんて、できません(今のところは)。そういや、昔の小説かアニメで、コンピューターを使って泥棒の行動を予測し、逮捕しようと警察が企む、なんてのがありました。結局、泥棒の「気まぐれ」で予測に失敗するというつまんないオチの話だったと思います。あれはコンピューターのことをよくわかってない(あるいは全くわかってない)人が作ったんではないかと。

それはともかく、数理心理学の定義。本日のパートの一部を抜粋します。「人間の知覚過程、認知過程、及び刺激伝達過程を数学的にモデル化し、定量化可能な刺激特性を定量化可能な挙動と関係づけることで人間の行動様式を法則化することを目的とした、心理学の一分野です」。この「関係づける」が前記の「評価式」です。その作り方? それは筆者も知りません(笑)。

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