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漢数字と算用数字

日本の小説の本は基本的に縦書き。その中で数字は「漢数字」を使うのが基本です。筆者だけかもしれませんが、漢数字ってけっこう読みにくいです。漢字の中に埋もれてしまうからでしょうか。それと、漢数字は書き方が2通りあります。「十百千万…」などの桁を使う場合と、使わない場合。「2021」なら「二千二十一」と「二〇二一」。どっちが読みやすいですかね? おっと、折衷型もあるんでした。「102021」を「一〇万二〇二一」と書く。これは算用数字でも「10万2021」なんて書くこともありますから、桁をわかりやすくするための裏技と言えますか。位取りのカンマは3桁毎に使いますが、それと日本の数字の桁(4桁区切り)は合わないからです。

それはさておき、漢数字。筆者も、賞に応募する作品では、基本的に漢数字を使っています。もちろん例外はあります。まず「固有名詞に算用数字が含まれる場合」。例えば鉄道の列車名です。「あずさ2号」は固有名詞ですので、算用数字を使い、漢数字には直しません。次に「時刻」。「12時34分」と書きます。ちなみに半角をそのままワープロソフトで書くと、縦書きでは文字が横に寝てしまいますから、「縦中横」を指定します。まれに、時刻を漢数字で書く場合もありますが、その場合でも「一二時三四分」と「桁なし」にします。

もう一つは「引用すべき文書が存在し、その中で算用数字を使っているとき」。外国語の文献をアルファベットのまま引用するのと同じです。それと、メール。小説の中にメールを引用する場合、そこに算用数字が使われていれば、そのままの記載にする、ということです。メールは横書きですから、漢数字を使うことは少ないですよね。それこそ固有名詞か、数詞でない一般語(一つ、丸二日、三が日など)の場合くらい。

ここでちょっとややこしいのが「年月日」。基本は漢数字で書くのですが、年は4桁のことがほとんどですから、桁を使わず「二〇二一年」とします。しかし、月日は1桁または2桁なので「十一月二十九日」とします! 本当はどうするのがいいのか、よくわかりません。出版物を見てもまちまちですね。出版社ごとにルールがあるのかも。

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