長編ミステリーが「一応」完成しました。ただ、既に直したいところがいろいろある状態です(笑)。しかし、気になったところをその都度直していると、他にも直すべきところを漏らしてしまう可能性があります。なので、やはり後で全体を読み直してから、とするのが良いと考えます。その作業は来週になるでしょう。それに(以前書いたとおり)季節感を出す描写も足さないといけませんし。
さて、描写の参考として、松本清張の作品を読み返しています。場面切り替えをすると情景が描写されますが、こなれたものから洒落た表現まで幅広い。素晴らしいです。ただ、登場人物の「しゃべり方」はワンパターンですね。特に、女性は1種類かせいぜい2種類くらいしかないと言っていい。「○○ですわ」「○○かしら」などという、現代ではまずお目にかからないしゃべり方ばかりです(当時だってそんなしゃべり方をする女性は少なかったでしょうに)。だから普通の女性と、もう少し丁寧なしゃべり方をする女性(しかも旅館とか料亭の女将さん)しかいない感じです。男性も、若者と年配と悪役の3種類くらいかも(笑)。だから人物の書き分けは、しゃべる内容で判別することになります。もちろん、松本清張に限らず、他の作家も似たようなものです。昔の小説はそれでよかったのでしょうね。
翻って、筆者自身が書いた作品では。例えば今回書いたのだと、主要な登場人物としては女性が2人。これは言葉遣いで書き分けしています。その他、脇役が4人。これらも少しずつ変えているつもりです。ただ、セリフ自体が少ないので、読んで書き分けを判別できるかというと、微妙。容姿や雰囲気の描写が少ないのは、後で補います。男性は、主要な登場人物は2人。しかし、女性よりも全然出番が少ないです。言葉遣いは書き分けてますけど。脇役は8人。そのうち、メールを送ってくるのみという人もいます(笑)。こっちはほとんど書き分けていない。同時に登場する場面がないから、それでいいと思ってますけどね。