長編ミステリーのラストをどうするか、プロットを練り直していましたが、ようやく解決策が見つかりました。序盤に「とりあえず」入れておいた伏線もちゃんと役に立ちそうな感じ(笑)。まあ、後で全体の手直しの時に、何かしら修正は入れますけどね。これでちゃんと書き終えられる目処が立ちました。驚きの結末!というわけではないですが、「ずるい解決方法」にはなってない、と思います。ただ、そういうのは「小さくまとまっている」という評価を受けてしまう場合が多いんですけどね。賞を選考する人は、新人はもっと大風呂敷を広げる方がいい、と考えるようですから。いわゆる竜頭蛇尾でもいい、とするようなのです。
ただ、それを買って読む方からしたら、「破綻してる」という評価になりがちです。そりゃ当然でしょう。伏線が回収できてなかったり、力技で無理矢理終わらせたりしたら、カタルシスが得られないじゃないですか。選ぶ側からしたら「受賞作は習作であって、書いていくうちにもっとうまく書けるようになる」と思っているのかもしれません。しかし、筆者が思うところ、新人で「荒削り」の人が、それを克服して大成する例は多くないと思います、おおむね、「まとめるのが下手」と言うよりは、「まとめられない」のです。まとめるのは別種の才能です。体操競技でいう「着地」です。着地できなくていいのなら、どんな無茶な演技だってできます。あくまでも、最終目標はきれいに着地すること。それを考えて、演技を組み立てないといけません。だから、着地へ至る以前の演技だけで評価するのは、よくないのです。演技する(小説を読む)側にとっても、見る(読む)側にとっても。
では、筆者はその「まとめ」の才能を持っているのか。どうでしょう。よくわかりません。まだ演技自体が一定のレベルに達してないと思いますから。でも、最後にまとめなければならない、という意識は持っています。ウェブで読める小説には、未完のままになっているのが多くあります。「まとめられない」のに書き始めたからですね。今の筆者は「未完のままには、絶対にしない」と考えながらやっているということです。