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ホームズをモチーフに

「Cool & Sensible 湾岸探偵局!」の第7話の連載は明日が最終です。現在、第8話を執筆中です。過去にある文学新人賞に応募したものを改作していますが、そのときにエピソードとして単純すぎるなと思ったところを変えています。後半を丸々変えることになるのですが、その部分はシャーロック・ホームズ・シリーズの「高名な依頼人」と似た展開にしていました。「高名な依頼人」はあるお嬢さまが悪い男に騙されていて、その男の弱点となるある物をホームズが策略を使って手に入れるという、ホームズの推理がほとんどなく、ハプニング満載の、シリーズの中でも異色と思える作品。執筆中の第8話は前半で謎解きが終わっていて、後半にいろいろとハプニングを起こしたかったのです。

しかし、筆者の性格がおとなしすぎるせいか、「ハラハラドキドキのハプニング」を読むのがあまり好きじゃないんですよね。当然、書くのも好きじゃない。だから書いても単純な展開になってしまう。もっと主人公に苦難の道を歩ませなければ、と思ってはいるのですが。ただ、「頭のいい探偵なら、そういうハプニングは事前に予想して回避するよね?」という思いもあり、「予想外のハプニング」を起こすのは、単に作者側の「無茶振り」のような気がします。振りに対するリアクションを見て喜ぶんじゃ、バラエティー番組ですよ。そういうのじゃなく、「高名な依頼人」にはホームズと悪人の「読み合い」のような部分もあるので、そちらの方を意識して書き直そうと思います。

あと、「高名な依頼人」にはホームズの意外な協力者が出てきます。その人が最後にトラブルを起こすのでちょっと悲惨な話になっているのですが、そもそも話の中でその協力者の必要性がよく解らないんですよね。騙されているお嬢さまを説得する役割としても弱いし、最後もホームズの意図してないことをやらかすとか。作品自体の出来を悪くしている原因かと思いますので、そこは真似したくない。むしろ、協力者を予期せぬハプニングに巻き込んで、後でそれを助け出した探偵に「これくらい予想してくださいよ」と言わせる方が面白いかもしれません。おっと、こんなところでネタバレするのは良くないか? でも、第8話の連載は約1ヶ月後ですから。そのときはもうみんな忘れてますよね(笑)。

※昨日は近況報告書くの忘れてました。すいません。

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