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ダマスキナードの作業

「仮想泥棒ゲーム」ステージ#6ではダマスキナードというスペインの工芸品を取り上げると共に、主人公にその作業体験をやらせています。本当にトレドで、作業体験ができるのか? はっきり言いましょうか、「できません」。ですから、作品の中に書いていることは、全て筆者の想像です。作業手順自体は調べました。ネットに情報があります。数は少ないですが。ですから、日本の象嵌細工の手順も参考にしました。一番困ったのは、用語がなかなか見つからないことでしたね。スペインの工芸品なのに、スペイン語の記事がなくて(笑)。もちろん、あってもほとんど読めないのですが、英語の資料と対比させながら単語を抜き取るくらいはできるかな、と思っていたのです。しかたないので、英語の記事に書いてあった単語をいくつかスペイン語に訳しました。だから、用語は一部間違っているかもしれないのです。ご了承ください。

さて、全ては想像ですので、工房の場所とか規模とか、女性の職人がいるかどうかも、すべて筆者が勝手に作り上げたものです。でも、若い男の職人を多数登場させて、主人公と技術論を戦わせても、暑苦しいだけです。技術のことは少ししゃべらせるとしても、その他の話題をメインに、というのなら、職人を女性にする方が見栄えがいいに決まってます。あるいは職人の恋人(美人の)を登場させるという手もありますが、その恋人と主人公が仲良くなりすぎると、職人から情報をもらえなくなるじゃないですか。だったら、職人を女にして、その恋人は嫌な奴か情けない奴にして、という方が話が作りやすいと思いました。最初はそういう男どもをほとんど登場させないようにしようかとも思ったんですけどね、書くのが面倒だから(笑)。

それはともかく、ダマスキナードを作る作業は、結構力を入れて書きました。その分、読むのが面倒になっているかもしれませんが(笑)、その部分はお仕事小説のように考えていただければいいかと思います。そして、ダマスキナードに興味をお持ちになった読者は、ぜひスペイン(トレド)に行って、女性の職人を探していただければと。

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