『さよならの速さを教えて下さい』のリライト小説『さよならの速度を止めて』を投稿しました。
『さよならの速さを教えて下さい』は去年のカクヨム甲子園に参加していた作品でした。振り返ると、抽象的な表現が多く、一読しただけでは何を描きたかったのか伝わりにくい部分があるかもと思い至り、リライト版を考えました。物語の山場が弱く、静かに流れてしまう印象があり、具体的な描写が少ないことで読者に情景や感情が届きにくい点も課題だなと思ったり。
今回リライト版では、そうした部分を見直し、抽象的すぎる表現を整理しながら、妹との先生呼びの実兄のやり取りを物語の核として描きました。登場人物の感情の変化や日常の細かな動作を描くことで、静かでありながらも物語に厚みを持たせつつ、ダラダラと説明的にならないようにカットした部分もあります。
結末についても、前回のバージョンとは異なる形を選んでいますので、両方を読んで、それぞれの“さよならの速度”の違いを感じながら楽しんでいただけたら嬉しいです。
それから、今年のカクヨム甲子園も無事に終わりましたね。参加された高校生の方々、お疲れ様でした。素敵な夏の思い出のひとつとして残ることを祈ります。
受賞された高校生の方々、おめでとうございます。素直に喜びましょ、凄いことです。まあ、私は最終選考止まりで終わっちゃったのですが……。書くことを続けてますし、これからも気ままにカクヨムにいようと思います。