「三月のライオン」のアニメを見た。huluで。
あ、これ泣かせに来てるやつやん。
と思ったが四話くらいまで頑張って見た。
計算されつくされたお話のせいで目じりが涙でかゆい。
丸いかんじの猫が喋ってみたり、幼児が「あのね、んとね」みたいに喋る感じとか正直っ虫唾が走るんだけど。
そういう甘さがないと苦しみだけで突っ走ったらついてこられない繊細な人だって、というか、みんな繊細なんだって思い知らされた。
暗くて、寒くて、痛くて、救いのない世界だけで生きてきて、それでも生きていられた私は、言ってみれば図太いのだ。結局のところ。
その図太さを一般と思ってはいけない。
一般的な精神は、きっともっともろくて、やわらかで、あまくって、絹の雨のようにやさしいのだ。
私が得ることがなかったそういった世界に私は踏み込んでいく。
優しさが心を引き裂く。甘さが喉を傷めて咳が止まらない。
それでも私は。
歩いていくと決めたから。
明るい日差しの下を。
軽い足取りで歩いてみせると決めたから。
明日も朝日とともに生きよう。