『勝手にしやがれ!~ジャンク・ストーリーズ』の原案は、今を遡ることウン十年前の作品になります。
まだ若かった頃の私が、当時はまだ数が少なかったライトノベル新人賞のために書いた作品です。
赤目、ギル、ラリー、ルイスに関してはビジュアル含めほぼそのままの設定でした。ただし、ラリーの背はギルと同じぐらいで巨漢コンビだったのですが(笑)。
マナは別名で、シャドルの設定もなく、ただ追われる身の彼女が旅先の町で抗争に巻き込まれて……という内容でした。
ちなみにサンディは、ルイスの腹違いの妹ということになっていました(笑)。
原案は、当時好きだった映画監督が『レザボア・ドッグス』や『パルプ・フィクション』のクエンティン・タランティーノということもあって、彼の作品の影響を色濃く受けています。
また、彼が愛読したエルモア・レナードの悪漢小説からも着想を得ていると思われます。
落選し、数十年後、自分でもこの作品の存在をすっかり忘れていた頃に「魔法の力を持つアイテムを、もしうっかり食べてしまったら……?」という設定を思いついてプロットを組み立てました。
我ながらバカバカしいアイディアですが、マナのキャラクター付けにシャドルは大きな働きをしてくれたと思います。