小学生くらいの頃、よく祖父の家に遊びに行っていた。今も月に一度はいとこの家とうちの家族でご飯に行くが、小学生のその頃は兄と二人で、または自分一人で祖父の家に泊まりに行ったことがあった。
タイトルに「嫌いなもの」とあるが、もちろんそれは祖父のことではない。むしろいつも優しい祖父のことは大好きである。私が嫌いなものは祖父の家(今は別の場所に移り住んでしまったのでこれは昔の家ということになる)で正午に流れていた有線放送だ。正午になると突然鳴り出すそれが何故か私は大嫌いで、それが流れると私は耳を塞いで祖父にそれを止めるよう泣きわめいた。
なぜ急にそんなことを言い出したかと言うと、ちょうど今突然の大雨が降ってきて(台風が近付いてきているんだったっけ)ダムに近づかないよう注意を促す放送が私が住んでいる地域に流されたからだ。20を過ぎた私はさすがにもうこういった類いの放送に泣きわめくということはしないが、どうもまだ苦手なようでまだあまりいい気かしない。嫌いなものはいくつになっても嫌いなのかもしれない。
あ、狐の嫁入り。ふと、雨が止んだかと思い、窓の外を見た。晴れてはいるが小雨が降っている。これもどうも自分ではよく分からないが、私は昔からこの狐の嫁入りが好きだった。普通に降る雨も好きだが、この晴れた空に降る雨が好きだ。
だから何なんだということしか書いていないが、突然文章を残したくなったからこうやってメモに文字を打っている。もうすぐ雨が止みそうだから閉め切っていた窓を開けようか
嫌いなもの/2019.08.06