井村もづ

そうとは仕掛けずともそこにある。 そんな性癖を集めました。 こちらTwitterで開催されているぷちヘキで寄稿したものたちです。

ただ、少女を助けただけなのに。 叔父の通夜帰りにニーナは帰宅途中に壁から生えた足を見つける。彼女を助けたことにより世界はがらりと姿を変えてーー？ (第一章「北の国」より) すべ…

叔母夫婦と同居するニーナは彼女自身に貼られたレッテルのために不登校で人間不信だった。 ――シリガルオンナの娘もシリガルオンナ！ そんなことあるわけないのにばかね、と笑う元気もなく…

くり返し見る夢がある。 森と夜、獣を殺めながら今日も彼女は生きている。 昼と夜、ゆりかごに揺られながら僕は生きている。 これは、ひみつの夜の、話だ。 夜の神様をめぐる短編小説。

現在十六歳の夜子は五年前に家族を全員交通事故で一度に亡くし、親戚中をたらい回しにされてきた。 今度の家はイケメンの一人暮らし、頼朝という男性のもとで静かに暮らせると思っていたのに…

それは吸血鬼と少女のはなし。 夜分にあたしは病室を抜け出した。 耳鳴りしかしないはずの耳に、新しい音が混じったから。 波音が響く先、たどり着いたのはうつくしい少年とかたわらにはソ…