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剣道女子、アメリカで剣道を始めるの巻 その3

ちょっと突飛すぎて、ウケづらい話かもと思いながら、ノリでこのまま書きます笑

Upper 1-dan の部での出場に衝撃を受けつつも、「まあ、やるしかないかー」的な感じで準備をする私。

アメリカの剣道事情など知る由もないので、対戦相手の情報など気にもかけず、のんびり準備運動をしていると、剣道部のコーチ的存在である、中華系アメリカンのトニー(仮名)が声をかけてきた。

「いちか、お前の対戦相手、すごいぞ! 頑張れよ〜」

すごいのか。まあ、無差別級だもんね。
と思いながら、トニーの熱のこもった対戦相手の解説に耳を傾ける。

で、固まった。



ア メ リ カ 代 表 だ と ・・・?



こちとら、二段は持っているけど、運動神経は下の下、試合で勝った経験もほとんどない。

そんな人間が、世界大会に出場する選手と対戦するだって?
まじかよ。しかも五段だってよ。ボブサップ(元軍人・初段)とは別の意味でレベルがちがうって。

まあ、今更そんなことを言ってもしょうがない。
なんとか冷静を保とうと必死になりながら、試合に備えていると、今度は前方敵の陣地で、怪しい動きが。


「・・・あの選手、知ってる? 」

「聞いたことない」

「日本から来た子みたい! タレネームに(剣道の防具に装着する名札)ガムテで『〇〇 University』って書いてあるってことは、助っ人?」

アメリカ代表はアメリカ代表で、突如現れた素性のわからない日本人選手に、戦々恐々としてたのだった・・・!

なお、タレネームは、半年ちょいの留学だったもんで、大学名入ったのを買わなかったのだ。親に防具を送ってもらったので、昔の道場名が入ったタレネームに、ガムテで大学名貼ってたのだが。

それがさらに謎の選手感を増していた・・。

(まじでポンコツ選手なのに!!! ほんとみんな、私に注目するのをやめて!!)

「構えだけは強そう、動くと残念」という評価がもっぱらの駄目剣士だった私は、立ち姿だけは立派だったので、結果無駄な注目を集めることに。

ええ、もちろん、瞬殺でしたとも。

トイレか何かに行ってる間に、すでに惨敗していた私に向かって、トニーは「まじかよ! 頑張れよ日本人!」と、笑い転げていました。


このロサンゼルス大会では他にも色々面白い話があったのですが、それはまた別の機会に☆




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