📕「飯屋のせがれ、魔術師になる。」(異世界ファンタジー)
(「第4回一二三書房WEB小説大賞/コミカライズ賞(コミックポルカ)」受賞)
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346ご愛読ありがとうございます
📖「第681話 キミという魔道具師の出現が世の中を変える。」
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818622172152537398🗒️「キミは魔道具師としての自己評価が低すぎる」
小さい子供に言い聞かせるようにスールーは言った。
「それじゃあ技術に対して不誠実だし、後に続く人たちが安心して魔道具師を目指せないじゃないか」
ステファノには自分の後に続く魔道具師たちという存在がイメージできなかった。
それも無理はない。魔術師以上に数が少ないのが魔道具師だ。道具に術式を付与するには魔法・魔術が行使できるだけでは足りない。高度なイド制御をマスターしていることが条件であった。
それほど魔道具師は貴重な存在であり、見つかればすぐに貴族のお抱えとなる。その最高峰が宮廷魔道具師だ。
王室や貴族に使える魔道具師たちの作品が世の中に出回ることなどめったにない。つまり、市場価値がつけられないのだ。
たまに出現する遺跡からの発掘品や没落貴族の遺品などはオークションにかけられれば、途方もない価格で落札される。
庶民には縁のない話であった。
「キミという魔道具師の出現が世の中を変える」
スールーは背筋を伸ばし、胸を張った。聴衆に語りかけるように両手を広げる。……
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お楽しみください。