📕「飯屋のせがれ、魔術師になる。」(異世界ファンタジー)
(「第4回一二三書房WEB小説大賞/コミカライズ賞(コミックポルカ)」受賞)
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346ご愛読&応援ありがとうございます。🙇
📖「第676話 どうですか、お客さん!」
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818622171483722642📄メシヤ流工房は「|道路舗装車《ロードビルダー》」を目玉商品として実演展示した。
舗装してよいという学園内の小道で実演を行ったのだが、押すな押すなの大盛況だった。
蓋を開けてみれば実演を行ったのはメシヤ流だけだったのだ。
短い告知期間で新商品が生まれるはずもなく、他社は見慣れた普段通りの商品を並べて見せただけだった。
「そうだよなあ。1週間で新商品を開発するなんておかしいよなあ」
見物に集まった人の群れを見渡しながら、トーマはぼりぼりと頭をかいた。
「知らない内に俺もステファノの非常識に染まっていたらしいぜ」
トーマとスールーが「説明係」を務め、道路舗装車にはステファノとサントスが乗り込んでいる。
ステファノは魔道具の調整役として乗り込んでいたが、サントスは説明役を嫌がって運転手役を選んだ結果だった。
サントスが人混みを見ないようにして運転に集中しているのが、トーマにはよく見えていた。
「さて、みなさま! 街道を馬車で走ってお尻が痛くなったことあるよーって人? 手を挙げて!」
サントスとは対照的にスールーは水を得た魚のように生き生きとしている。輝くような笑顔を振りまきながら、拡声器で見物客に語りかけていた。
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お楽しみください。