📕「🍚🥢飯屋のせがれ、🧙♂️魔術師になる。――知力ひとつで成り上がってやる。」
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📖第495話 標的を撃て、雷丸!
「2人とも落ち着いているね」
「実力では多分トップだからな」
スールーに応えるトーマは、開始線に立つ2人からイドの動きを読み取ろうとしていた。ギフト「天降甘露」に意識を集中しようとすると、額の中心に軽いうずきを感じる。
「2人とも、まだ手の内を隠してる」
サントスも「バラ色の未来」で2人を観ていた。こちらは両眼さえも前髪に隠れているので、何を見ているのかはたからはわからないのだが。
ジローはマランツ流の名誉を、ステファノはメシヤ流の名声をその肩に背負っている。個人の想い、ましてや過去のしがらみなど、頭の片隅にもなかった。
恥ずかしい試合は見せない。その思いは両者に共通していた。
両者の間に漂う得も言われぬ緊張感に打たれ、会場の観衆も静まり返っていた。耳が痛くなる静けさの中、試合開始の宣言が為された。
「始めっ!」
……
🖋お楽しみください!🙏😊