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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346(【カクヨムコン8】中間選考通過作品)
📕第232話 週末の成果。
📕一部抜粋:
部屋に戻ったステファノは、背嚢から製版器、いや今はまだ圧印器の一式を取り出した。
圧印器本体はいわば精密機器だ。特に1ミリ幅に溝を切った動作面に傷がついては使い物にならなくなる。
慎重に机の上に並べた。
3つの試作品、圧印済みのコースターも並べる。
実はこれはまだ未完成であった。
10センチ四方に1万本の針を植え、その針で木材を圧縮した物。当然表面は荒れており、けば立ったままである。
ステファノは用意しておいた紙やすりを持ち出すと、粗加工を施したコースター表面をなだらかに削っていく。
凹凸のない滑らかな形状になったら、次は紙やすりの番手を上げて磨きの行程に入る。
ステファノは5種類の紙やすりを使い分けて、3つのコースターをつるつるに磨き上げた。
「ふぅー。どうにか形になったな」
……
🖋どうぞお楽しみください。🙇