📕「🍚🥢飯屋のせがれ、🧙♂️魔術師になる。――知力ひとつで成り上がってやる。」
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346📕第211話 動き出した情革研。
📕一部抜粋:
「情報伝達速度向上について『音』と『光』を検討中」
物理的な運搬に頼る限り馬車の速度が上限となる。
サントスは音と光で情報を伝える手段の開発に取り組んでいた。
「音も光も伝達距離が問題。距離を伸ばすとぼやける」
言葉や文字をそのまま伝えることはできないので、信号に変化して送る。かな文字と数字くらいなら何とか信号でやり取りできそうであった。
しかし、距離に伴う信号の減衰が対策できなかった。
「筒の中で音声を伝えれば減衰を抑えて到達距離を伸ばすことができる」
その事実を発見し、サントスは応用に挑んできた。だが、それも根本的な解決にはならなかった。
十数メートルの到達距離が100メートルになるかもしれないというレベルのものだ。
100メートルの伝声管を作る資金はないので試してみることもできない。
「これは無理を言って鋳造してもらった鉄管だ」
スールーが部屋の隅に立てかけてあった鉄管を持ち出した。赤さびが浮いたパイプは1メートルの長さがあり、ずしりと重い。両端にカップのような物が取り付けてあるのは受話器の役目であろう。
……
🖋お楽しみに。🙇