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ツンデレ考察

奈名瀬朋也様企画「第2回ツンデレ短編小説企画~ツンデレとは〇〇と見つけたり~」にて、
『爆発寸前の私とアイツ』が1位をいただけました。
ありがとうございます!
https://kakuyomu.jp/users/nanase-tomoya/news/1177354054885934646

「ツンデレ」についてはいろいろと思うところがあり、
せっかくなので語らせていただきます。
本当はツイッターでやろうと思ったのですが、あまりにも長くなったのでここで。

◆ツンデレとは?
ツンデレの定義は3つに大別できる。

1.ツン(デレ)
ツンの中に垣間見えるデレ。現在一般的に認知されているのはこのタイプ。

2.ツン/デレ
皆といるときはツンで、二人きりのときデレ。いまとなっては「それってツンデレか?」という感じだが、そもそもツンデレと言う言葉はこの意味で生まれたらしい。

3.ツン⇒デレ
出会い時はツンで物語とともにデレへと移行する。ボーイ・ミーツ・ガール長編では基本的なパターンであり、その途中でタイプ1なども内包する。

◆ツンデレの弱さ
ツンデレは暴力的だったり喧嘩腰だったり「強い」イメージだが、俺は「弱さ」こそ大切にしていきたい。素直な自分を出せない弱さ。それゆえの攻撃性。めちゃくちゃ痛がりのハリネズミが相手の針に刺されないよう自分の針を長く鋭くしてしまうイメージ。

ツンは花である。
暴力とか罵倒とか一番目を惹かれる部分ではあるが、重要なのは土壌。傷つきたくない、ゆえに相手を傷つけてしまうという不器用さなどがあり、そこから芽生えるのがツンの花である。土壌なくただ乱暴なだけではただの造花だ。

◆ジャンルの隆盛
ツンデレや無口系などは過去に一世を風靡した。それらの共通点は「自分が何とかしてあげたい」と思う気持ちだ。相手は歩み寄りたいのにうまくできないから、自分から歩み寄ってあげよう、など。
ある時期から姉とか母性とか生きてるだけで褒めてくれるとか「自分を何とかしてほしい」が台頭してきた(それが良いとか悪いとかではなく)

◆コメディについて
主催の奈名瀬様より 「一歩間違えば嫌なキャラになってしまうツンデレをうまく好感が持てるようにしている」と講評いただきました。脚本勉強会でも同じようなコメントをいただきましたが、不快な印象を与えないというのは私がコメディで心がけていることです

コメディはよくキャラがトラブルに巻き込まれ酷い目にあう。そこが面白いところだけど、一歩間違えると可哀そうすぎて笑えない状態になってしまう。ツッコミも一歩間違えれば「怒鳴りちらしてばかりの人」となり好感が持てなくなってしまう。

今回の短編ではツンデレの相手役に気を遣いました。ツンデレの言動で相手がいちいち傷ついてたらツンデレの好感度が下がる。相手役はツンデレを受容できる強さか、負けじと言いかえせる強さを持っているように。

もちろん長編なら、相手役が傷ついたり真剣に悩んだりするパートも必要となるだろう。でもそれは中盤以降。そのころにはヒロインのツンデレ以外の魅力も出ていて、好感度もちょっとやそっとじゃ揺るがない、はず。

◆ツンデレの黄金比率
ツン8:デレ2だ、いや9:1だ、7:3だと諸説ある。
二次創作文化の隆盛により「本編でのデレは最小限でよい、足りないデレはこっちで勝手に補完する」といった過激な意見も登場してきた。

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