『プリズム』第9話、公開しました。
https://kakuyomu.jp/works/16816927859873414589/episodes/16816927859948167035大樹の生活の一部を垣間見てしまった透子は、彼を助けたいと思い始めます。
透子のそういう性格を友達は心配しますが、彼女にしてみれば、純粋に親切心からなのです。
……というお話です。
今日は、1年ぶりに配置薬の取り替えに、薬屋さんが来ました。
この薬屋さんは、うちに昔から出入りのある業者さんで、まるでお客様のような待遇でした。
私は、最初のうち、それが不思議で、他にも2軒も配置薬の業者さんが来てて、そこは玄関で作業を済ませるのに、何故? と思ってたんですね。まあ、配置薬が3社分置いてある家もどうなのよ、って、1社は一昨年くらいにお断りして、もう1社も全く使ってないんですが。
古参の薬屋さんは、富山の薬売りの流れの個人商店らしいです。うちは、富山から十勝へ開拓で移住してきた一族なので、富山の薬売りは大事にしたかったのでしょう。
いつも、おじさん(というか、おじいちゃん)が回ってきていて、毎年楽しくお話をしていました。
そのうち、おじさんの体調が悪くなり、それでもおばさんが連れて来るようになって。
おじさん、全然仕事ができなくて、おばさんが一人でやってて、横でそれをみてるだけなんですけど、それでも、年に一回、おじさんの顔を見てお喋りするのが楽しみでした。
一昨年から、おばさんが一人で来るようになったので、おじさんのことを聞いたら、もう体が弱ったのと目が半分みえなくなったのとで、施設に入居したそうで。
今年は、どうしてるんだろう……と心配になったのですが、施設で元気にやってるわよ〜、とのことでした。
今では、おばさんとのお喋りも楽しい時間です。
「あんたの顔を一回見ておかんと、1年が終わらんからなあ」
と、豪快に笑っていたおじさん。
元気で長生きしてほしいな、と思いました。