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『検閲書簡』投稿しました!(with謝罪)

新作『検閲書簡』を投稿しました。楽しんでいただけたら幸いです。
この活動報告の下の方に元ネタや小ネタ、解説を入れておくので、興味があればお読みください。

現在執筆中の『Quiz with Complex』は、執筆にかかる時間が長くなる都合、一旦お休みさせていただきます。再開時期は未定です。
再開までの間、隔週で今まで書いていたオリジナルストーリーを連載します。ご理解の程、よろしくお願いします。


以下元ネタ・小ネタ解説ゾーン

※ネタバレを大いに含みます









作品全体の流れ(基本設定)
→『ヴァイオレットエヴァーガーデン』と『黒塗り世界宛て書簡』を私が混ぜた結果

ニグロ(町の名前)
→エスペラント語で「黒」(nigro)

コーロポトー(国の名前)
→エスペラント語で「腐敗」(korupto)

飛び立ちそうな鳥の看板、ブルーバード(社名)
→Twitterのアイコン、ラリーのこと。多分、郵便屋が廃業になる時には、看板にでかでかと✖が書かれるでしょう。

ノア(人)
→箱舟の人。旧約聖書より

エムザ(人)
→ノアの妻とされる「エムザラ」より。信用性の高いデータではないので注意

アベル(人)
→世界初の殺人事件の被害者。旧約聖書より

ブラッディメアリー(酒)
→イングランド女王、メアリー1世の異名から名づけられた酒。ウオッカベースにトマトジュースを混ぜたカクテル。メアリー1世は300人のプロテスタントを処刑したことで知られる。

「長年の友人」
→八年来の友人からの手紙

以下本文


お元気ですか?
最近は天気がよく、実家で育てているイチゴがたくさん収穫できました。
それを使ってジャムを作っていると、昔ジャムを褒めてくれたあなたのことを思い出して、ちょっと懐かしい気持ちになります。
久しぶりにまた会いませんか? 4月30日の夜、ニグロの北にある噴水で待っています。

長年の友人より


ちなみに「長年の友人」が誰であるかは明記されていないが、誰であるかは見当がつくようになっている。
・手紙の中身をアベルは知らないのに、エムザは知っている
・ノアが渡した「長年の友人」への返事をエムザが捨てている
・「ちゃんと来てあげてね」「今日の約束はどうするのよ」→なぜ知っている?

円銀貨、角金貨
→価値が低いものから、「角銅貨」「円銅貨」「角銀貨」「円銀貨」「角金貨」「円金貨」である。それぞれの交換レートは100:1(価値が低い:価値が高い)である。角〇〇は四角形、円〇〇は丸である。真ん中に穴が空いているのが特徴。後になって考えたら、円金貨は角銅貨の100億倍の価値を持っていることに気付いた。唯一の設定ミス。本文中に言ってないしセーフ!

クリーニング・オーダー
→最初、〇〇・オーダーにしようかなと思っていて、〇〇何にしようかなと模索し、ふと思いついたブルアカの「C&C(クリーニングアンドクリアリング)」から命名。オーダーは何となく思いついたものだが、おそらくFGOのグランドオーダーから。

民営郵便屋
→検閲を逃れるため、民間で運営されている郵便屋もどき。送料が高く、存在が違法であるため処罰(粛清)の対象である。

電信開発機構
→その名の通り、電信を開発している機関である。この世界では既に電信は発明されているが、国が情報統制を進めているため禁止されている。電信開発機構はそれに反発する団体であり、電信の普及を目指している。ちなみにアダムを消したトラップにも電信の技術が使われていた。没になったエンディングに、ノアの辞表提出後、ノアとエムザが逃避行を始め、行きついた村で細々と暮らし、その後、王政が倒され、電信が普及する、というものである。

反郵便屋兵団
→郵便屋に反発する人々の集まり。上二つと違い、明確に武力を持っていることが特徴。

ウイスキーフロート
→カクテル言葉は「楽しい関係」である。ストレート、ロック、水割りと変化させて飲むのが特徴。アルコール度数は最大で40%ほど(ストレート)。こんなの飲んでるから酔いつぶれるんだよ。

ギムレット
→レイモンド・チャンドラーの小説『ロング・グッドバイ』に登場し、主人公のマーロウと依頼人のレノックスの間を表す一杯。同作品内の名言「ギムレットには早すぎる」は必見。ギムレットのカクテル言葉は「長いお別れ」である。上記の小説が由来である。ちなみにアルコール度数は25%前後と比較的高め。

エンジェルキッス
→カクテル言葉は「あなたに見惚れて」である。カカオリキュールに生クリームとチェリーを乗せた一品。とても甘いのが特徴。アルコール度数は20%前後。

トラップ
→電信開発機構お手製のトラップ。遠隔で操作が可能。アベル君は壁にいますよ? こびり付いた蝋をDNA鑑定すればいいじゃないですか。あの赤い蝋って本当に取れないよね。薬品使わないと。

机の下に手を伸ばした。
→銀行とかにある、警備員を呼んだり警察に通報したりするやつみたいなもん。

建物を齧る鼠
→ノア

駆除
→粛清

備品
→ノア

使い物にならない
→仕事を辞める

捨てに行く
→粛清

知る由もないでしょう。
→吉田夜世の『オーバーライド』参考。それって神曲かな 神曲だよね 神曲大好き 好き好き大好き。語尾変えました。

あとがき
昔、案だけ出して放置していたやつを書きました。読み切りくらいがちょうどいいですね。
さて、本作は「手紙」を中心に物語が進行しました。
主人公達が務める「郵便屋」、「長年の友人」からの約束、「クリーニング・オーダー」からの招集、その壊滅、約束が守れないことを綴った伝言、辞表、宛先のない言葉。全ては手紙に関係し、また検閲はそれらが伝わらないことの象徴として書かれました。
いかがだったでしょうか?
それでは今回はここまで。氷雨ハレの次回作にご期待ください。

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