このシリーズは、現代の世の中に魔法があったらどんな世界だろうと言う妄想から生まれました。ならば、その魔法もファンタジーではなく、この物理世界に作用するのですから物理法則に縛られたものであるべきです。ファンタジーの魔法のように何でもできる便利なものではないです。
この小説を書こうと思ったのは、この物理世界にもし魔法が存在するならばどのような理屈となるかと言う長年の妄想を形にしたかったからです。物理に関しては、物理が好きレベルと、サイエンスを30年近くと、パリティ5年くらい(数式は分からないので、数式を飛ばした記事)の理屈を読んで先端のちょっと後くらいの雰囲気は何となく分かったつもりになっています。ここ20年近く、「魔法が物理世界で働きうるとしたら」を考えていて、号数は忘れたけど、サイエンスの記事がヒントになりました。
それは歪んだ空間には力が働くと言う記事で、平坦で対称的な空間には力は働かないが、非対称な空間には力が働く。例えば質量が空間を歪ませ縦方向と横方向に非対称になる、それが重力として現れる。なら、魔法で空間に干渉して非対称性にしてやれば、魔法で物が動かせる。物理空間の対称性に干渉する方法は、空間を記述する対称性仮想量子《シンメトリオン》を仮定して、シンメトリオンは意味と相互作用するので、人間の脳は魔法を使えるとしました。後は、物理世界の事なのでエネルギ保存則や、慣性の法則などは守られるとしました。
このような魔法が現代世界にあったらどんなだろうと言う思考実験を小説にしました。魔法が働くためにはエネルギーが必要ですし、人一人が用意できるエネルギーには制限があるので、その世界では魔法はこう呼ばれています、「役に立たない魔法」だと。もちろん、小説であり、私の理解の浅さから、ご都合主義なところもありますが、頑張って完結まで持っていきます。
この話を考えた時に、エネルギ保存則を破る方法も考えましたが、その説明をする必要(自分に対して)から前作、魔法の世界編をまず書きました。
ある程度貯まったら、掲載を始めます。前作を読んでいなくても分かるように書くつもりですので「魔法学園高校編」読んでいただけましたら幸いです。