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長編小説『窓の外の猫たち』を全話公開

2020.01.12

長編小説『窓の外の猫たち』を全話公開しました。
全70話の長編となります。

窓の外の猫たち - カクヨム https://kakuyomu.jp/works/1177354054892575543


この話を連載し始めた当初は、そもそもWeb小説というものを始めたばかりで、流行りの異世界転生ものでなければ見向きもされないかもしれないという不安もありました。

しかし、ブックマークをしてくださる方、少しずつ読み進めて応援をしてくださる方、気になるとおっしゃってくださったり感想をくださった方もいて、嬉しい限りです。

先日PVが100を超えたとご報告させていただいたばかりなのに、今日はもう120を超えております。
読んでくださる方々、応援してくださる方々、ツイッターの方でいいねやリツイートをしてくださる方々にも感謝が尽きません。


当作品は先日まで一日一話ずつの公開とさせていただいておりましたが、諸事情により残りすべてのエピソードを公開させていただくことにしました。

連載を開始した当初は右も左もわからず、「更新頻度が高いほうがいい」という情報を信じてその通りにしてきました。

ところが、他の方の作品を読ませていただくと、一話あたりの文字数がもっと多く、私の連載方法では話がかなり細切れになってしまうことに気付きました。
また、当作品は伏線が多く、少しずつ読み進めるとわかりづらい部分が出てしまうという理由もありました。

そして決定的だったのがパソコンの故障です。
幸い2日ほどで修理できたのですが、もしこのまま連載がストップするようなことになれば途中まで読んでくださった方に大変申し訳ない、という不安がありました。

そのような諸事情から、今までの一日一話ずつ公開というスタイルをやめ、一気に全話公開とさせていただいた次第です。


ここで、作品について少しお話をさせてください。

実は、当作品は子ども向けに書いたものではありません。
当時の私の価値観や哲学を注ぎ込んで書きました。

作中には多くの問いかけが出てきます。


・言葉を持つのは人間だけなのか。

・人間と猫の違いは何か。

・誰かに優しくするために嘘をつくのは悪いことなのか。

・人間だから偉いのか、猫だから劣っているのか。

・他人から与えられた名前と、自分自身という存在。
 そのふたつに果たして齟齬はないのか。

・たとえ帰るべき場所があったとしても、今の環境に満足しているなら、そこで暮らすのも悪くないのか。

・人間に飼われている以上、猫は人間の所有物でしかないのか。

・慣習として存在する価値観は果たして本当に正しいのか。

・強さとは何か。

・弱いものは蹂躙されなくてはならないのか。

・生きる権利とは。

・犬であること。猫であること。
 その違いに、どれほどの意味があるというのか。


これらの問いかけのどれもが、簡単に答えを出せるものではないと思います。

しかしながら作者としましては、小難しいことは抜きにして、ひとまずコジロウの冒険譚として楽しんでいただけるのであれば幸いなことでございます。

あなたの心の中に猫たちが駆け回れば、それはとても嬉しいことなのです。

2件のコメント

  • もしもパソコンが故障して更新できなくなったら楽しみにしてくださる人の期待を裏切るという優しさが滲み出る考え方に、胸がキュンっとなりました。

    読者のことを一番に考えていらっしゃるのは、素晴らしいですね。
    予約機能というのもありますので、次回からはご活用されてみても良いかなと思いました。(もうすでに知っていらしたらすみません)
    私が長編を投稿するときは大体予約してしまいます。
  • >詩一さん

    コメントありがとうございます。
    こちらにお返事を書かせていただきます。

    かつて私も、楽しみにしていた作品の更新が停止されて悲しく思ったことがあり、「作者なら一度連載を始めたら最後まで責任を持たねば!」という気持ちが強いのかもしれません……。
    先が気になっちゃうタイプです。(;´Д`)


    予約機能についてのアドバイスをありがとうございます!
    機能については知っていたのですが、エピソードが70話あるのに対し、予約は最大20日先くらいまでしかできないのです……。
    (´・ω・`)
    それもこれも、私が話を細切れにし過ぎたせいです!
    70分割って! サイコロステーキか! いや、ミンチか!

    そもそも、少し前の私は文章を読むのが苦手でした。
    そのため、自分基準で「これならギリギリ疲れない」という文量に設定してしまいました。(1000字前後)

    ところが、詩一さんをはじめ、多くの方の作品を読ませていただくうちに「読む楽しさ」に気付き、苦手意識が薄れていきました。
    読むことに慣れてきた頃、改めて自分の作品を見て、その細切れっぷりに驚きました。
    (これもまた、一気に全公開しようと思った理由でした。)

    ……ともかく!
    カクヨムやTwitterでの交流は、私にとって得るものが大きかったと思います。
    読者様にはもちろんですが、詩一さんや他の書き手さんにも感謝をせねばなりませんね。
    面白い作品を書いてくださって、ありがとうございます!
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