冒頭では、前話の収入が約2万3,000銭、支出が約1万4,000銭、現在動かせる金が約1万9,000銭と示されます。
塩の商いで大きく稼いだものの、田朔はそこで止まりません。
次に狙うのは、戦を恐れて長安から逃げようとする者たちが手放す家、倉、店、土地です。
その前に、いつもの朝稽古の場面も入ります。
段烈が
「今日はもう1回やるか」
と聞くと、田朔は
「当たり前だ」
と答えます。
田朔は銭だけを増やしているのではなく、自分の身体も鍛え続けています。
その後、店では玉蓮が木札を並べながら
「韓さんから届いたわ」
と知らせます。
田朔が
「もう来たのか」
と聞くと、玉蓮は売りに出ている物件の値を読み上げます。
家と倉が3,500銭。
店が4,200。
城外の土地と家が2,400。
田朔はすぐ
「高い」
と判断しました。
ただし、高いから切り捨てるわけではありません。
木札を手にした田朔は
「全部見に行く」
と言い、玉蓮から
「全部買うつもり?」
と聞かれます。
この1ページ目は、塩商いで得た現金を、次は不動産へ振り向けようとする入口です。
戦が近づくほど、逃げる者には現金が必要になります。
そして田朔は、その焦りこそが次の儲けになると読み始めています。