赤は元々胸糞なハードボイルドにする予定だった。テレビで見たトイレで盗撮を行う女性、復讐代行業、または問題になっている様々な「仕置き人」の姿を、実際に何をするかではなくてどのようなバックグラウンドで取引をするにあたりどのようなシチュエーションがあったかを描いていきたい。
主にかなり古い事件を参考に描いていきたい。
主にフィクションを色濃く、現実では起こりえないような現象を描きたい。
また、刑の執行の描写を造形美で描いていきたい。
そしてラストは依頼人である主人公が刑に処される。
執行人たちは執行を終えて別の職業につく者もいれば、姿を消す者もいる。人間ではないものに魂を吹き込まれたものも登場する。
そしてラストは、それらが主人公の中に入り込み、それを主人公が退治する。
書き進めてみたが、全然、執行人っぽくない。
それはいいと思う。七つの大罪的に寓話っぽく紹介されていくが、それらが何をするのか全く分からない。
書いてる本人もわからない。
自分の幻覚を参考に書いてみた。あらゆる人々から負の感情を浴びせかけられるという幻覚であり、それに立ち向かおうとしたこともある。
だがそれは幻。もし実際に起きた事でも幻のように、対応しにくいものである。
幻覚に殺される人間がいる。つまり幻覚によって自殺する人間がいる。
この文章の中で主人公が死ぬ、という事は自分の幻覚にけりをつけることでもあり、それぞれの章が主人公の幻覚のように描かれてると何が何だかわからなくて面白いと思った。
自分の中では相容れない感覚だ。
章のタイトルは血液に関する単位を使う事にした。
その事で赤と緑が血管の色、ということになる。
血液は何を意味するのだろうか。何か不吉なものを最初に、自分は感じる。しかし向き合っていくと、本来血液とは生命を維持していくもの、流れていく無意味な血にばかり注目している自分に気付く。
血液をテーマにするなら心臓が関わってくる気がするが、他の臓器がそれほど血液を連想させないのは、心臓が血液を送り出すポンプ以外の役割をあまり考えないシンプルな存在だからだろう。
幻覚は無視すれば消えていくもの…無視できないからずっとある。
幻覚は凝視すればより濃厚に現れ出るもの。意味を付加していき、生活の中に侵入してくる。
幻覚を凝視し、はっきりした形にし、生活の一部とし、そして現れたところを狙ってそれを無視すれば綺麗に消えてなくなるのではないかと思う。
いや、もしかしたら幻覚を凝視し、実体化したら、幻覚が自然に消えるのかもしれない。
普通幻覚というものは皆消そうとする。
だが、実体化すると、追いかけるほどに遠くへ逃げていく蜃気楼のように消えやすいものに変わるのかもしれない。
もしくは幻覚とは願望であり、願望が達成すると消えてしまう…
のではなくてつまり実体化してしまえばそれは幻覚とは呼ばない。
1/8
章のタイトルを血液の成分値としたのだが、これを刑の執行時のそれぞれのキャラクターの値にしようと思う。
刑はどのタイミングで執行されたのか、捉え方によって違う感じのストーリーにしたい。
章について案が思い浮かんだが、急に忘れてしまった。