結局、書いているうちに『空白』という言葉を使ったタイトルの小説に限りなく接近してしまうので、必死で距離を取ろうとしている。
「巨大広告塔」「神社」などの言葉を使ったのは、紛れもなくこのサイトの小説の仕業である。
また、秋のガラスの街、空白を書き始めたきっかけも、このサイトの怪文のような美しいリズムの文書から影響を受けた。
書いていたら様々な小説は一見無関係に見えて、微妙に同じテーマを扱い、どこかのシーンで実は巡り合っていたりするのではないかというおかしな妄想が浮かんだ。
それはそれでよいし、そう思ったならそれを小説に書いたら面白いと思った。
2次創作まではいかないが、オリジナルの中で様々な文章の影響を受けながら、流されすぎないように平均台の上でバランスを取りながらフラフラ歩いている。
設定は大枠だけ考え、雰囲気だけで曖昧に描き進めていると、ある時急に歯車があったようにその人物が実はこのようなバックグラウンドを持っていた、というのがひらめいてくる。
趣味で書く小説にはそういう良さがあると思った。
また、ガラスの破片がパズルのように組み合わさって…というのはあるラジオで作家さんがした発言をなんとかかんとかそのままにならないように書いたのですが、わかる人にはわかってしまいます…なのか、いや、恐らくはわからないでしょう。
広い地球の一つの塵でしかない私の事を見ている人々は日本の人口の1%にも満たない。
その1%が誇大妄想の目で私を見ていたとしても、その普及率は彼らの人口と同じか、それ以下でしかないと思います。